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小説「えむしたのこと」

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・文学フリマ東京37 (星屑と人魚2023秋冬号/https://bunfree.net/event/tokyo37/)  └ 「つむじ風と人魚」(マガジンは加筆修正前の原作で…
ルームシェアをしながら、歌い手活動をしている「明日」と「えむち」。明日の部屋の一輪挿しが枯れ、花瓶…
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#うたみた

【0020】えむしたのこと「時間がないわけではなかったけれど」

 時間がないわけではなかったけれど、わたしたちはその日から、何かに急かされるように動きだ…

楢﨑古都
9か月前
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【0029】えむしたのこと「わたしは、えむちとおなじ景色が見たい」

 匿名掲示板での誹謗中傷も未だ細々と書き込まれ続けた。普段顔出しをしていなくても、配信活…

楢﨑古都
8か月前
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【0030】えむしたのこと「色褪せるほど鮮やかに美化されて」

 夏の終わりに、ふたりで線香花火をした。スマートフォンでふたつの火花が弾けているところを…

楢﨑古都
8か月前
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【0031】えむしたのこと「眠気なんて、どこかに吹っ飛んでいた」

 眠気なんて、どこかに吹っ飛んでいた。  早朝の静けさは、ひとりまたひとりと目覚めてゆく…

楢﨑古都
7か月前
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【0032】えむしたのこと「花束にでもなった気分だった」

 抱きしめられたわたしは、まるでえむちのためだけの花束にでもなった気分だった。もう、しん…

楢﨑古都
7か月前
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【0033】えむしたのこと「だけど少しずつ季節はすすんでいって」最終回

 ちらほらと街が目覚めはじめる音とともに、朝日があたりを照らしていく。 「戻るぞー」 「ほ…

楢﨑古都
7か月前
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