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31.04 ベクトルの初歩(基本演習1 平面ベクトル)

ベクトルの修得には、幾何ベクトルの基本を身に着けることだと思います。最初の部分を軽く流しがちですが、躓く要因は、基本の理解にあることが多いものです。今回は平面ベクトル、次回は空間ベクトルの基本演習で基本の理解を深めましょう。


質問 幾何ベクトルの定義を述べてください。


※ この答えは各自で確認してください。

基本演習(平面ベクトル)

1⃣ 平行四辺形ABCDの対角線の交点をOとし、$${\vec{a}:=\overrightarrow{\mathrm{OA}}, \: \vec{b}:=\overrightarrow{\mathrm{OB}}}$$とする。このとき、次の各ベクトルを$${\vec{a}, \vec{b}}$$で表せ。
① $${\overrightarrow{\mathrm{AB}}}$$    ② $${\overrightarrow{\mathrm{BC}}}$$    ③ $${\overrightarrow{\mathrm{AC}}}$$    ④ $${\overrightarrow{\mathrm{CD}}}$$


2⃣ 正六角形ABCDEFの対角線の交点をOとし、$${\vec{a}:=\overrightarrow{\mathrm{AB}}, \: \vec{b}:=\overrightarrow{\mathrm{AF}}}$$とする。このとき、次の各ベクトルを$${\vec{a}, \vec{b}}$$で表せ。
① $${\overrightarrow{\mathrm{FC}}}$$   ② $${\overrightarrow{\mathrm{AE}}}$$   ③ $${\overrightarrow{\mathrm{AD}}}$$   ④ $${\overrightarrow{\mathrm{CE}}}$$   ⑤ $${\overrightarrow{\mathrm{DB}}}$$


3⃣
 平行四辺形ABCDの対角線の交点をOとし、$${\vec{a}:=\overrightarrow{\mathrm{AC}}, \: \vec{b}:=\overrightarrow{\mathrm{DB}}}$$とする。このとき、次の各ベクトルを$${\vec{a}, \vec{b}}$$で表せ。
① $${\overrightarrow{\mathrm{AB}}}$$           ② $${\overrightarrow{\mathrm{BC}}}$$


4⃣
 正六角形ABCDEFにおいて、$${\vec{a}:=\overrightarrow{\mathrm{AC}}, \: \vec{b}:=\overrightarrow{\mathrm{AE}}}$$とする。このとき、次の各ベクトルを$${\vec{a}, \vec{b}}$$で表せ。(少難)
① $${\overrightarrow{\mathrm{AB}}}$$       ② $${\overrightarrow{\mathrm{CD}}}$$       ③ $${\overrightarrow{\mathrm{BC}}}$$


※ 4⃣のヒントは少し下に4つありますが、少なくとも3分は考えてみてください。





4⃣の第1ヒント:正六角形ABCDEFの対角線を引き、その交点をOとする。


4⃣の第2ヒント:2つの平行なベクトル$${\vec{a}, \: \vec{b}}$$は$${\vec{b}=k\vec{a}\:\:(k\in \mathbb{R})}$$と表せる。


4⃣の第3ヒント:①はAF, FEを2辺とする菱形を利用すると解ける。
他に、CDを1辺とする正六角形を描いても解ける。


4⃣の第4ヒント:②以降はすでに求めた結果を利用するのが1つの方法。



※ 平面ベクトルにおいては

平行でない2つのベクトル$${\vec{a}, \: \vec{b}}$$が与えられたら、他のどんなベクトルも$${k\vec{a}+\ell\vec{b} \:\: (k, \ell \in \mathbb{R})}$$の形で表すことができます(※1)。

この事実をもとに問題が作られています。

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