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育てたように子は育つ〜ある親子のエピソード〜

育てたように子は育つ

これは書家で詩人の相田みつをさんの有名な言葉である。相田みつをさんとは約30年前に作品の選定や編集をお手伝いさせてもらったご縁があり、今でも作品はあらかた覚えている。

そして、あるニュースを聞いたときに、真っ先に浮かんだのがこの相田みつをさんの言葉だった。

今回は、ある親子のエピソードを紹介したいと思う。

受け継がれたお母さんの想い

以前、こんなnoteを書いた。

息子の幼稚園時代のママ友の死。思い出すたびに私の胸をえぐる。

葬儀には参列できなかったが、花を手向けにいったときに息子さんとも少し話をした。小さい頃の面影は少し残っていたが、普通にすれ違っていたら気づかなかっただろう。それくらい成長していた。
声をかけても、とても礼儀正しく受け答えていて、立派になったなと感心したものだった。

そして2021年。息子たちは高校生になった。小学校も中学校も違うため、息子同士の交流はもうない。

そんな12月のある日、突然こんなニュースが舞い込んできた。

高校生が、路上で「ママ!」と声を上げて母親を探す3歳児に声をかけ保護。迷子の子どもを励ましながら交番まで連れていった。幼児は無事に母親と再会。そして、高校生には警察から感謝状が贈られた。

そう、この高校生が亡くなったママ友の息子さんなのだ。
「いつも、子ども目線で行動していた母の姿を見てきたので、今回の行動ができたと思う」と話したという。

こんな話聞いたら泣くわー!というわけで、思わずTwitterに投稿。


育てたように子は育つ

本当にそのとおりだな、と。

お母さんの教えを受け継ぎ、それを行動に移す。高校生でなかなかできることじゃない。

彼女は亡くなってしまったけれど、彼女の想いは息子さんの中にずっと生き続けている。彼女の残したつぼみが花開き、咲き誇る瞬間を見た。

Nちゃんに捧ぐ。


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