見出し画像

墓石麻雀5級って何だ?

ある日、何気に週刊プロレスのプロレスラー選手名鑑2024を見ていました。沢山のプロレスラー選手の中で、面倒くさい変態としてその界隈で有名な佐藤光留ひかる選手のプロフィール欄に注目しました。その「スポーツ歴」には「レスリング、柔術、墓石麻雀5級」とあるのです。

プロフィール欄の「⑩」は「スポーツ歴」です。墓石麻雀?しかも5級とは?
(ちなみに私は天鳳の四人麻雀は4級なので、つまりひとつ上の先輩とも言えます)

私は麻雀ファンでもありますが、プロレスファンでもあります。選手のスポーツ歴に「墓石麻雀5級」とは聞いたことがありません。この墓石麻雀というものににわかに興味を持ち、実態を確認するべく調査を開始しました。

インターネットで検索してみる

昨今の調べものはインターネットで検索すれば、大抵のことはわかります。私もそう考えて、検索エンジンYahoo!にて「墓石麻雀」を検索してみました。ところが、出てくる検索結果は、”ネット麻雀”か”本物の墓石”の宣伝ばかりです。少し戸惑いながら、GoogleやBingで調べても似たような結果でした。

意外と一筋縄ではいかない様子であることを悟り、もしかすると「墓石麻雀プロ連合協会」とかあったりして、墓石麻雀の歴史があるかも知れないと思い、AIにも聞いてみることにしました(※一般的にAIは単純なワード検索に向いていません)。

AIに訊いてみよう

1番あんぽんたんなCopilotに「墓石麻雀とは?」と尋ねると「墓石の形をした麻雀牌」だと答えます。なんでもお墓参りの際に楽しむらしいですが、日本ではそんなシュールな話を聞いたことがありません。その後、聞けば聞くほど適当なことを言うのでCopilotは見切りました。

やはり信頼できそうなAIと言えば ChatGPT です。同じ質問をしたところ、「墓石麻雀(墓石牌)」は、通常の麻雀牌ではなく、墓石を模した巨大な石の牌を用いて行う麻雀のことを指すというのです。

しかし、これは日本のネットミームやジョークらしく、「『墓石麻雀』は普通の麻雀牌を巨大な墓石の形に置き換えるという突飛なアイディアを元にしたジョークで、実際にプレイするのは現実的ではないという点で面白いとされている」と元も子もないことを教えてくれます。なんだファンタジーか。

公平を期するため、GeminiとClaude3にも訊いてみました。Geminiは「故人の冥福を祈りつつ、生前愛していた麻雀をモチーフとしたデザインを墓石に施すこと」と本物の墓石の話をします。

Geminiはこの写真のようなことを言っているのでしょうか。ちなみにこのお墓は”国士無双”の13面待ちのようです。墓石本体のイーソーで天国にあがられたのでしょう。合掌。

一方、新進気鋭のClaude3は、これを「はかいしまーじゃん」と読むことを含め、なんと詳細なルールまで提示してくれました。ただ、その内容を精査すると、通常の麻雀のルールと同様に思えたため、質問を重ねてみました。

Claude3をどんどん詰めていくと、最終的に「申し訳ありません。誤解を招くような情報をお伝えしてしまいました」とゲロしました。典型的なAIによる幻影(hallucination)のようでした。私の訊き方も良くなかったかも知れません。

そして、Claude3の言い訳かも知れませんが、どうやら「墓石麻雀の名前は、牌の大きさではなく、ゲームの進行中に形成される牌の配置の見た目」のことであって「通常の麻雀牌を使用してプレイできるため、特別な道具を必要とせず、一般の麻雀セットでも楽しむことができます」と回答しました。「ただ見た目が墓石のように見える通常の麻雀」のことを言いたかったようです。

ちなみにAmazonで「墓石麻雀」で商品があるか検索しましたが、確かに普通の麻雀牌ばかりが並んでいて、特別な商品はないことがわかります。

墓石麻雀は存在しない

過去のプロレスラー選手名鑑で、佐藤選手のスポーツ歴の ”墓石麻雀” は何級なんだろうと思い、過去分を確認してみることにしました。ところが、墓石麻雀の記載が無いどころか、そのスポーツ歴には、年によって ”ガチンコセメント草野球” とか ”STAP柔術” とか、おふざけの記載を続けていることがわかりました。すべってますよね。

どうやら、墓石麻雀はこの世の中にありません。ChatGPTが教えてくれたように佐藤選手の単なる冗談だったと結論付けることにしました。佐藤選手のファンであれば、想定内だったのでしょう。私の調査活動は徒労に終わりました。間に受けた私もアホですが、本当に面倒くさい変態です。


私の墓も墓石麻雀にしようかしら・・・。

画質が良くないですが、九蓮宝燈チューレンポウトウを配した墓石。アガってお亡くなりになったのでしょうか…。何かウィットに富んでいないとすべりますね。

おしまい

よろしければサポートをお願いします。 記事作成のための活動費(画材・映像などの資料購入、Wikipedia支援など)として有効に活用させていただきたいと思います。