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リーダーは「時を告げるのではなく時計を作る」

皆さん、こんにちは。長谷川です。
第二回目のnoteです。二回目が来てホッとしています。
今回は僕が読んだ本の中で、とても影響を受けた本を紹介し、その中で大学時代にHCとして取り組んだことなども少し書いていきます。
長いかもしれないですが、興味がある方はぜひ読んでみてください!

”ビジョナリーカンパニー”

今回紹介させていただく本はビジョナリーカンパニーというシリーズの1作目の本です。
学生時代の先輩でもある宮田知己(現:JBA テクニカルスタッフ)さんに勧められ、大学4回生になる前の春休みに読んだ本になります。

本の概要

ざっくりとした説明になりますが、まず、「ビジョナリーカンパニー」とは、卓越した業績を残しており、他社から尊敬を集め、時代を象徴する企業のことを指します。少しの間成功した企業ではなく、継続して何年も成功し続けている企業が持つ共通点や特徴、そのような企業を作り上げるための方法などが書かれてあります。
(1年以上も前に読んだので少し記憶が曖昧ですが、継続して成功している企業とは50年、100年と成功し続けている企業のことを指しています。)

時を告げるのではなく、時計を作る

さて、こういったビジョナリーカンパニーを築くための考え方として、今回のテーマでもある「時を告げるのではなく、時計を作る」という考え方があります。

素晴らしいアイデアを持っていたり、素晴らしいビジョンを持ったカリスマ的指導者であるのは、「時を告げること」、であり、一人の指導者の時代を遥かに超えて、幾つもの商品のライフスタイルを通じて繁栄し続ける会社を築くのは、「時計を作ること」。

ビジョナリーカンパニー

わかりやすく例えると、この世の中でAさんのみが時間を知ることができるとします。もし、Aさんは世に時を告げることしかしなければ、Aさんがいなくなった時、この世の中で時間をわかる人はいなくなってしまいますよね。しかし、A さんが時計を作れば、Aさんがいなくなっても、この世の人たちは時間を知ることができます。つまり、時を告げる指導者の場合は、指導者がいなくなったら組織は衰退していってしまいます。しかし、時計を作る指導者であれば、指導者がいなくなっても、仕組みなどができているため従業員などの後継者たちがそれを引き継ぎ繁栄していくことができます。だから、時計を作ることが時を告げるより大事だということです。
(うまく伝わっていなかったらごめんなさい!)

本の中でも、

「時計を作ること」への努力の最大の成果は、素晴らしいアイデアを目に見える形にすることや、カリスマ性を発揮することや、エゴを満たすことや、自分の富を築くことではない。その、最高傑作は、会社そのものであり、その性格である。

ビジョナリーカンパニー

と、述べられており、自分自身の成果やエゴよりも会社や組織そのものの価値などを築いていくこと、組織についてのビジョンを考えていくことが大事であることを学びました。また、リーダーや指導者が組織にいた時に「何を成し遂げたか」よりも、「いなくなった後の組織がどうなっているか」が一番重要であると感じました。
この本を見た時が大学バスケ部のHCとして最後のシーズンが始まる時期ということもあって、「時を告げる」コーチではなく、生意気ながらチームに「時計を作る」こと、つまり、何年経とうと素晴らしい組織になっていくために少しでも何か残していくことを自分の中で取り組んでいこうと決意しました。
(龍谷大学は学生主体であるため、メンバーの入れ替わりが激しいです。だからこそ、「時計を作る」、つまり文化を作り、残していくことはとても価値のあるものだなと感じていました。)

時計を作るためには?

時計を作るにあたって何が重要かというところなのですが、一見、成功し続けている会社、ビジョナリーカンパニーには特別なシステムや、やり方がありそうですが、それ以上に、「基本理念」が重要な要素であるということが多く述べられていました。

ビジョナリーカンパニーの「時を刻む時計」の重要な要素は、基本理念、つまり、単なる金儲けを超えた基本的価値観と目的意識である。

ビジョナリーカンパニー

もちろんどういうふうにお金を稼いでいくかも大事ですが、それ以上に基盤となる「理念」、つまり、会社の方針であったり行動指針となるものがまずは大事であるということですね。その中でも面白いなと感じたのが、

理念が本物であり、企業がどこまで理念を貫き通しているかの方が、理念の内容よりも重要である。

ビジョナリーカンパニー

一見、「どういった理念か」が大事だと思いきや、それを貫き続けることや、組織の人たちが一貫して理念に沿った行動をすること組織の人々に活力を与えていることの方が重要であるということが述べられていました。
ここの部分にはとても影響を受け、龍谷大学でHCをした最後のシーズンでは、「いいチーム」でいること、どんな時でも「Hard work」をすることを、
シーズン前のミーティングにおいて、この2つの理念を基にチームとして練習や試合などを行なっていくことを決めました。
*基本理念の話や目標の話などビジョナリーカンパニーではもっと細かく、面白い内容が書いてあります。

「いいチーム」と「Hard work」


2年間HCをして「いいチームだね」と言っていただける事が増え、それが一番幸せな事でした。

「いいチーム」とはとても抽象的な表現です。しかし、

  • 挨拶をする

  • ゴミを拾う

  • チームメイトや関わってくださっている方にポジティブな影響を与える

  • 相互依存の関係でいる

あげればキリがないですが、それぐらい「いいチーム」になるために必要なことやできることはたくさんあります。そのため、この理念がチーム全員に活力を与え、行動の指針を示すことができるのではないかと考えました。もちろん、こういったチームでいようねという細かい話もしましたが、それはまた機会があれば!

「Hard work」はオンコート、つまりバスケのプレイ中の話になります。自分たちのシュートがとことん入らない時、逆に相手のシュートがとても入る時、ミスが多い日だってあることでしょう。それでも僕たちは、相手よりも、そして常に「Hard work」をするということを自分たちの理念として掲げていました。これが理念としてあることで、いかなる状況でも自分たちの立ちかえる場所があり、活力を与えることができると信じていました。
毎試合、ゲーム前のミーティングではゲームプランよりも先に、「いいチーム」でいること、「Hard work」することを伝えていました。それぐらい、どういったチームでいたいのか、つまり自分たちの理念を体現し続けることの大切さを伝えたかったのです。
実際に、シーズン中には、チームがうまくいかない時、うまくいっている時に関わらず、選手たちの口から、「いいチームでいよう」「Hard workしよう」という言葉がよく飛び交っていました。少しではありますが、理念が組織に活力を与え、行動の指針を決め、そして、理念を貫き続けることの大切さがチームに浸透しているなと実感していました。

ここで話は戻りますが、大事なのは僕がカリスマになることではなく、チームが何年も素晴らしい組織になっていくことです。そのため、なぜ理念が大事なのか、「時計を作る」話などはよく次のリーダーになる後輩たちには伝えいていました。
今でも僕がやってきたことが正しかったかはわかりません。ただ、僕よりもはるかに優秀でリーダシップを持った後輩たちがたくさんいるので、きっと素晴らしい組織を作っていってくれることだと思います。素晴らしい組織が作られていく中で、何年後かに、こういった考え方や理念が少しでも残っていたら嬉しいななんて思います。

最後に

もっともっとビジョナリーカンパニーについて書きたいことがあり、紹介したかったのですが、まとめるのが得意ではなく、長くなりそうなので色々と割愛させていただきました。この本の魅力を伝えることができているかはわかりませんが、この本からはコーチとしてチームを運営していくにあたってすごく大事なことを学べました。

皆さん、少し長くなりましたが読んでいただけていたら幸いです。
おすすめの本があれば教えてください!
これからはバスケの話なども書いていけたらなと思います!
それではまた!


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