補修士🧥👗🪡🧵✂

三洋堂書店で10％OFFで買った本

千早茜
クローゼット

わたしの心の中のいちばん弱い部分
そこは誰にも覗かれたくない場所
秘密に束縛され男性が苦手なまま大人になった洋服補修士の女
要領よく演技するのが得意だけど
好きな事から逃げてばかりいる
フリーターの男
洋服を愛している
それだけが二人の共通点のはずだった
絶対に消えない記憶を隠し続けるのはいけないこと?
一歩前に、もっと前に
あなたの勇気を後押しする長編小説

女性服が好きな青年・芳は
百貨店内のカフェのアルバイト
服飾美術館の補修士・纏子は男性恐怖症
服飾美術館の館長の養女・晶は
長身の美女
纏子の家のクローゼットでの出来事
過去に囚われた二人の語りが交互に展開し紡がれる繊細な物語
膨大な量の服を当時のままの状態で
収蔵している密やかな美術館
青柳服飾美術館の静謐な佇まいや
空調管理された部屋で服の修復に
明け暮れる
補修士たちの姿に心惹かれる
男女の区別が服装の変化をもたらし
服装が男女差を強調する機能を持つようになる過程はジェンダーを考えさせられる
物語は纏子が心の傷を乗り越えて少しずつ前に進んでいくラストシーンが印象的