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秋になって/前世の記憶

最近、人に会いすぎてちょっとだけ疲れてきた。

みんな嫌いな人じゃない。
むしろ好きな人ばかりなのに…

約束の時間に遅れないようにとか、変な空気にならないようにとか、電車乗り間違えないようにとか、どうしよう変な事言ってしまったかもしれないとか、気を遣わせてしまってたかなとか、色んな事を考えたり感じたりして疲れる。
そんな事言ったら、皆、疲れてると思う。
私なんかよりも全然疲れてるかもしれない。
すみません。

でもたぶん人と関わる事はエネルギーを使う事かなと思う。だったら山奥に住んで自然と共存して生きればいいんじゃない?一人で。
と思うけど、そんな割り切れる問題じゃなくて、私は怖がりの寂しがりやだし、1人は苦手だ。
自分でも面倒くさいなと思う。
たぶん、いつかは一人になって自然に還っていくんだけど。

誰のことも「気にしない」なんて事はできない。気になる。気になり出したら、多分割と気になり続ける。人と関わるということはそういうことなんだろう。

最近、秋になって調子が悪いのもある。
調子の悪さは花粉症のせいもあるけど、心がフィルターをかけてなんにも感じないようにしてるフシがある。
それは何となく9月ごろ位から気づいてて、何かおかしいなって思ってて。
心を麻痺させて、冬が近づくにつれておかしくなっていく自分を何とかそうならないようにしてる。
それは恐らく自分が自分を守るために身につけた技のようなものなのかもしれないけど、無意識にやってしまうから少しだけ困ってる。
それが相手を思いやる言葉をうまく伝えられなかったり、勘違いしてたりして人を傷つける原因になってるんじゃないかと思ったりして、最近こわくて仕方ない。
自分を大事にできない人は、他人も大事にできないっていう。

何が不安かわからないけど、突然、不安になりだして止まらなかったりする。それはもう、病気だから仕方ない。この季節になったらそうなるものだと、毎年の事で覚悟はできてるように思う。
そうならないように、無意識に工夫して生活した結果、やっぱりおかしなことになってしまうんだから、困ったものだ。

昨日、義母に「行ってきます!」と言って家を出ようとした時、優しい顔で「いってらっしゃい。そのワンピース似合ってるよ。」と言ってくれた。
その瞬間がなんだかとても平凡で、幸せな気がして、一瞬幸せすぎて、自分の人生がトゥルーマンショーような作られた話の「幸せの部」にいるように感じた。
だって、現実はもっと残酷だし、訳がわからないことばかり起こる。

でも「そんな気がするだけ」なのは分かってる。

***

最近会った人に聞いた、不思議なおばさんの話。
(おまえだよ!不思議なおばさんは。といえば何とも言えないんですけども…)

人生の先輩から聞いた話で、彼女には「前世の記憶をもつ伯母」がいるそうだ。

その叔母さんは10人兄弟で下から3番目。
先輩のお母さんは上から3番目で、先輩のお母さんとは年が離れている。

ある日、法事の帰りに伯母と方向が一緒だったので新幹線に2人で乗っていたところ打ち明けられたそうだ。

私は「夏子(仮名)じゃないの。実は福子(仮名)なの。」

実は兄弟は11人いた。
1人幼い頃に赤痢で亡くなってしまったらしい。そして、その亡くなった福子さんは、夏子叔母さんの1つ上の子だったという。

夏子伯母さんは、亡くなったその福子叔母さんの記憶を持って生まれ、今70代後半でご健在だそうだ。

どんな記憶かというと、こんなお話だった。

亡くなる前にお姉ちゃんと2人でお祭りに行ってアイスキャンディーをねだった。
そのアイスを食べた後、赤痢にかかって亡くなってしまった。

亡くなる時、痛くて苦しいのに声が出なかった。

亡くなったあと、身体から(口から)自分の意識が出て、ピューンと宇宙のような場所に飛んでいった。

それから天国のような場所についた。

そこには沢山の子供たちがいて、仲良く楽しく暮らしていたら、ある日、皆んなに祝福されて、選ばれてこの世に生まれる事になった。

お母さんのお腹の中にいた時に、誰かに蹴られた記憶があるらしい。

夏子伯母さんは、福子の記憶を持ったまま生まれてきて、物心ついた頃に兄妹に話をしても、誰も信じてくれなくて、みんなから嘘つきだといじめられた。

ある日、10人兄弟の一番上の姉が亡くなりそうな時に、「お母さんのお腹に私がいた時に蹴った人がいなかったか。」聞いてみたら、その一番上の姉だった。

一番上の姉が、夏子とあまりに年が離れているので未婚なのに私が産んだと世間に思われると、母のお腹を蹴った事があると話したらしい。
(その兄弟は皆、性格がかなりキツイという話でした。)

それで、夏子伯母さんは、自分がおかしいんじゃない、やっぱり胎児の記憶は間違ってなかったと確信したそうだ。

夏子伯母さんの記憶の話はそれだけではなかった。

福子より前の前世の記憶もあり、夏子叔母さんは魔女狩りにあって、ヘルメットを被った人に助けてもらった記憶がある。
今世でその人の生まれ変わりを探しているらしい。感謝を伝えたいと。

また、彰義隊の看護をした記憶もあるらしい。 江戸時代だろうか。

今世は辛い人生を送らなくていいと、お釈迦さまに言われて生まれてきたから、のんびりと生きている。そうだ。

その話を先輩から聞いていた時、近くにその夏子伯母さんの家があった。今日は用事があるみたいだけど、今度会ってみる?と先輩から言われたので、はいと伝えておいた。

おもしろかったのは夏子伯母さん(仮名)の名前が私と同じ名前だった。ただの偶然なんだけど。

不思議な話は好きだけど、知人から前世の記憶について聞く事は無かったし、本当か嘘か分からないけども、おもしろいなと思った。

そして、私の中の勝手なイメージで、亡くなった夫は今、天国にいて、そこはすごく綺麗な場所だと思っていた。
夏子伯母さんの話を聞いて、本当に天国というところがあるのかもしれないと思った。

そして、初めて夫に会った時のことを思い出すと、初めて会ったのにすごく「懐かしい」と思ったのと、一緒にいて心地がいい、多分、親友に近い存在になれる気がすると思った事を思い出した。

前世の記憶があるという事は、人は同一の記憶を持ったまま生まれ変わりを続けている可能性がある。同じ魂のようなものは一個しかない事になる。

もしかしたら、夫と前世で何かの形で繋がりがあり初めて会った時に「懐かしい」と思ったのかなと思ったりした。

全て妄想の話かもしれないけど、やっぱり人の繋がりって、おもしろいことがあるものだなぁ。

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