戦略② アイアンコンドル、ショートストラングル
続いては、値幅を当てるスプレッドです。
相場の上げ下げを予想することはとても難しいですが、値幅であればサプライズがなければある程度当てられます。
そこでよく使われるスプレッドがアイアンコンドルとショート・ストラングルとなります。
1. アイアンコンドル
オプションを4つも使うため難しそうに見えますが、クレジット・スプレッドを組み合わせただけです。
さて、このオプションを使うタイミングはいつか。それは今後相場の変動が少ないと予想されるときでしょう。また、セータを利益に変えるポジションから、SQ日に急激に減価する特性を利用して、SQ日まで持ち越すこともできます。
私はスマイルカーブが全体的に上がってきたタイミングで仕掛けることが多いです(RSIとBBWも見ます)。このようなときは相対的にIVの上昇でオプション価格(プレミアム)が高くなっています。時間の経過とともに、価格の変動が少なくともIVの低下→プレミアムの減価で利益を得ることができます。
一方でイベント(FOMCや日銀会合)やサプライズ(金融危機等)にはめっぽう弱いため、適切なタイミングで損切できるよう準備することも必要ですので気を付けましょう。
2. ショートストラングル
こちらはアイアンコンドルの損失無限大バージョンとなります。
損失無限大になる代わり、セータに注目するとオプションの売のみで組成しているため、想定の範囲内に価格が収まった際は利益をアイアンコンドルよりも多く得ることができます。
ただ、想定外のサプライズ時の手当てが大変ですので、個人的にはこちらはお勧めできません。
まとめ
最後にメリットとデメリットをまとめます。
【メリット】
① 勝率がかなり高い
② 相場の多少の変動に影響を受けない
【デメリット】
① 証拠金管理が大変
② 相場の急変にめっぽう弱い
③ バイアスがかかって損切が遅れやすい
おまけ
私はリンクのようなモンテカルロシュミレーションによる計算のもと、毎限アイアンコンドルを組んでいます。
https://note.com/kotasu_mikan/n/n856e8fd15fad
このポジションのいいところは、保有しているオプションをもとに他のスプレッドを組むことが可能なところです。また、先物の指値売買を利用してデルタニュートラルに保てば、損失のカバーもしやすく個人的には大切なスプレッドです。
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