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隷王戦記完結に思うこと

※とくにネタバレはありません!

隷王戦記3、ついに完結しました。

1巻が発売となった2021年3月17日から、3巻発売となった2022年4月20日までの1年と1か月。読者の皆様、関係者の皆様、誠にありがとうございました。

皆様の応援があったからこそ、書き続けることができ、そして合計1277ページの最後の行に〈了〉の文字を打つことができました。

作家森山光太郎としては、初めてのシリーズものでの完結作品となり、初期から応援いただいている皆様にも、ようやく少しだけ恩返しができたかなと思っております。

読者の皆様のメッセージや感想、展開くださった書店の皆様の投稿が支えになってきました。お一人お一人に御礼申し上げたいところですが、まずはここで感謝申し上げます。

ありがとうございました!

そして、2019年10月8日、初めてご連絡いただいた日から考えると2年と6か月、担当編集の小野寺さん(名前出していいのかな? 1巻のあとがきに出ているからいいか)には様々なサポートをいただきました。

厳しくも温かく、厳しくも楽しく、ご指導いただきました。文章を読むだけで作家の状況が分かるのでしょう。去年、昼間の仕事で急に退職することになった同僚の穴埋めのため、寝る間も惜しんで働いていた時がありました。その時、私が書いた文章を読んだ小野寺さんは、

「森山さん、何かありましたか? 心配になりました」

と鋭く見抜かれてしまいました。

1巻から3巻まで書き終え、間違いなく言えることは、小野寺さんがいなければ隷王戦記というタイトルの質を保つことは決してできなかったということでしょう。

この2年半、とても楽しく、心地よい緊張感の中で作品と向き合うことができました。鉛筆の指摘ひとつひとつが鋭い切れ味を持っており、それを防ぎ、上回るにはどうするかを常に考え続けた日々。同じ方向を向いていながら、正面からぶつかるような感覚で、社会人として、作家として、前に進むこと、仕事をすることがこのうえなく楽しく感じられた時間でした。

また、宣伝してくださった書店の方々や、営業の方々、装丁デザインを作りこんでいただいた方々、細部にわたりご指摘いただいた校閲の方、表紙絵を描いていただいた風間さん含め、多くの方々にお世話になりました。

仕事は一人では決してできないことを20代後半(先年30になりましたが、作品書いたときは20代だったし……)にして再確認しました。

重ねて申し上げます。皆様、本当にありがとうございました。

隷王戦記はこれでひとまず一区切りとなりました。

戦記作家として、さてさて、ここからどうすべきなのか、どうしていけるのか。作家としての夢を追う中で、30代で成し遂げたいことも見えてきました。

小説家を目指すために会社辞めると、新卒1か月で大学の恩師に言った時、「大丈夫、一生勉強。勉強すれば何とかなる」と言われ、朝日時代小説大賞を受賞した時、編集長から「どんなことも、人生のすべてが勉強だから」と言われた言葉は、まさしくその通りだなと実感しています。20代の10年間、良いことも悪いことも数多くありました。

何かを学ぶからこそ、次の道が見え始め、その道を進むためにこれまでの学びが役に立つのでしょう。そして進むこと自体が学びであり、次へとつながっていく…

なんか深夜に書いたせいか意識高いこと言ってますね。これで僕も意識高い人になれているのだろうか笑

さて、たまに息をすることが苦しくなりもしますが、息が続く限りは、歩き続けようと思います。

作品の内容に関するあとがきは、発売後二週間くらいしたら書こうかなあと。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。


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