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栗原嵩(アメフト)×鈴木大輔(浦和レッズ)1/3 「ドン底からの勝ちパターン|やりたいことが見つからない人へ」

第1回ゲスト:栗原嵩選手(アメリカンフットボールプレイヤー)

鈴木大輔(以下、DS): 
今回のゲストは、アメリカンフットボールプレーヤーとして活動されている栗原嵩(くりはら たかし)選手です。
栗原選手は、日本で数少ないプロのアメリカンフットボールプレーヤーとして活動しながら、いろんなメディアに出ていたり、大学でコーチもやられていて、さらに大学院でコーチングの勉強もしているというマルチな方です。

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栗原嵩選手(以下、TK:
ちょっとやりすぎ感あるけどね。いろんなことやってます。

DS:
プロのアメフト選手って、日本で少ないっていうか唯一?

TK:
アマチュアのスポーツだから、なかなかプロとしては活動していくのって難しくて。ほとんどいないですね。

DS:
栗原選手との出会いは、お互いアンダーアーマーに契約してもらってて、そこがやってるジムで出会ったのが最初かな。

TK:
一番最初ハワイじゃない?

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DS:
いや、天王洲のジムだと思うよ。そこのジムはアスリートだけなんだよね。アスリートだけが集まって、一般の人がいないんだよね。

俺が新潟から柏に移籍してきたときに、そのジムにめちゃくちゃゴツい人がいて。
本当にド肝抜かれた。上半身裸で懸垂してたんだけど、「なんだこの人!?」って。プロレスラーかと思ったもん、最初(笑)
で、トレーナーの人に聞いたら「NFLに一番近い男だよ」って言われたんだよね。

それが、もう2012年とか。
あらためて、生い立ちや大切にしていることを掘り下げたいと思ってるんだけど、
どんな少年時代を過ごしたのか、アメフトとの出会いなどを聞きたいと思ってます。

TK:
そこまで、そういう話はしてないもんね。

栗原選手の「ドン底からの勝ちパターン」とは?

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TK:
大輔とか、アメフトって俺と出会ってからちゃんと知ったでしょ?多分、世の中的な知名度でいうとそのレベル。
俺も全然知らなくて、小学校の時に野球をメインでやってて、バスケもちょっとやってて。そのあと中学に入ってからは、バレーボールと陸上やってたんだけど。

DS:
マルチだね。

TK:
なんかね、運動は結構得意で。いるじゃん、小学生の時とか何やってもできるやつ、みたいな。いろんなことをやってみるんだけど、結局、全部飽きちゃって続かない。「あ、もういいや」って思っちゃう自分がいたの。
中学入ってからは、最初の1年くらいは頑張って部活やってたんだけど、なんか徐々にズレちゃって、学校行かなくなったりとか。

DS:
え、そうなの、不登校の時期があったんだ?
ヤンチャだった?

TK:
ヤンチャというより、なんとなく自分の考えが強い学生だったかな。

DS:
その頃から芯があった?

TK:
そうそう、例えば、俺は兄弟がいるから一番下なんだけど、そうすると、上の兄弟二人が俺が小学校5〜6年の時に洋楽を聴いてたりしてて、アメリカの文化にずっと興味があった。

アメリカって、髪の色が自由だったり、もちろん人種が色々いるからなんだけど。だから髪も染めちゃったりとか、中学2年の時に急にそっちに目覚めちゃって。
そのタイミングで、ちょうど部活も飽きてきちゃって面白くなくなって「俺、学校にいく意味あんまりないな」と思っちゃった。
それに加えて、自分の考え方とか「これがイケてる!」っていうのを学校でやると、潰されるじゃん。まあ、俺が悪いんだけど(笑)。

DS:
髪染めて、だもんね。それは、みんなと同じが嫌だったの?
自分がやりたい、カッコいいと思うことがやりたかったの?

TK:
そうそう、自分がやりたいことをやりたかった
違うって言われる意味はわかるんだけど、俺はこうしたいから。そうすると、学校行かなくなると朝早く起きるクセなくなるよね。そうすると、夜遅くまで起きちゃうわけ。で、夜遅くまで起きてるとヒマだからTV観るわけよ。
そうしたら、たまたま深夜にアメフトの番組がやっていて。

DS:
ああ、なんかやってるね。

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TK:
そうそう。で、それを観て、ビビッときたわけよ。
普通、深夜2時なんて起きてないじゃん?それは、学校行ってないから観れてたし、たまたまTVでそのチャンネルつけてたの。もしもそれがなかったら、100%こういう話をさせてもらって、みたいなところにいないから。
もともとスポーツが得意だったし、すごく好きだったから、NFLってアメリカの文化がそのままエンターテインメントになったようなスポーツだから「俺にはコレしかない!」って思って。

「アメフトはじめて、NFL選手になって、アメリカ人と結婚して、アメリカに住むんだ!」って、それを観た瞬間に、そこまで決めてたんだよ。

だから、もうやるしかない!と思って。

DS:
あの時の深夜に!?

TK:
そう、その深夜。あれが全てを変えたんだけど、その次の日から、毎日、朝から最後まで学校にいる。で、ちゃんと勉強しはじめた。

DS:
それは、アメフトをやるために?

TK:
やるって決めたから。高校に行かないといけないって思ったから。高校からはじめてもできる、みたいな。そこらへんはサッカーとはちょっと違う。

DS:
ああ、俺の世代でも、サッカーやっててアメフトに行ったりとかあったかも。

TK:
そうそう、途中で変われるスポーツだから。

DS:
勉強が嫌いなわけじゃなかったんだ?

TK:
全然キライじゃない。土日は図書館で10時間くらい勉強したりとか、人生で一番勉強した。親に頭下げて「塾にも行かせてくれ!」って言って、で、高校受かって、晴れてそこからアメフト始めたんだよね。

DS:
勉強めちゃガーッてやっているときは、アメフト熱は全然冷めないわけ?

TK:
冷めない。「この道で生きるしかない!」って思ってたから。もう。

#目標と危機感が人を変える

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DS:
話聞いてるとさ、自分がやりたいこととか、自分がカッコイイと思うことを貫き通す、みたいなところが大きい?

TK:
それは結構強いかも。やりたいことはやるよね、とりあえず。

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DS:
でも、それは今も同じだよね。アメフト界に、メディアに出たり、コーチをやりながらプロのプレイヤーをやったりとか、そういう道ってないでしょ?

TK:
それは、「自分で作るしかないな」って思って。

#道は自分で作る

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TK:
結果として、中学の頃の判断は正しかったな、とは思ってる。

DS:
そうだね。正しくしたね。

TK:
うん、正しくしたのかも。自分で。

DS:
でも、その期間って、苦しいでしょ?
自分はやりたいことないけど、周りはみんな学校に行ってるわけじゃない?
やりたいことに対して、とことん追求していく人が、それが見つからなくて苦しんでるわけでしょ?

TK:
そうだね、めちゃくちゃ苦しかったね、実際。

#運を感じろ

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TK:
アメフトに出会ったのは、運だと思ってるのよ。でも、必ず何かしら人生生きてきたら「運命」まで行かなくても、「運」ってあるじゃん。
こうやって、大輔とも出会ったのも「運」じゃん。お互いが出会おうとして出会ってないから。

「運」がきた時に、それをつかもう!ってのは、いつも思ってる。

生きていく中で、あると思うんだよ。「ああ、これだな」とか。それを感じたときに、ガッと「本気」で取りに行く!みたいな。

DS:
それは、中2の時から思ってたの?

TK:
今から考えるとそうなんだけど、その時は、そんなこと考えてない。でも、直感的にはそうだったのかもしれない。

DS:
その経験から言えるってこと?

TK:
そうそう。何か来たときには、確実に、自分から逃さないようにはしてたな、とは思う。

DS:
すごいね、その成功体験はすごい。

#視点を変えれば環境が変わる

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TK:
当時は、もちろん中2でそんなことは考えてなかったけど、でも、やっぱり「ココだ!」とは思ってたから。
ずーっと学校行ってないのに、いきなり朝早く起きて、みんなと同じ集団行動して、最後まで授業受けて帰るっていうのは、最初は苦痛でしょうがなかった
こんな苦痛は耐えよう、その先に自分が「これしかない!」ってやりたいことがあるから、ココは折れるところじゃないな、というか。

DS:
その時の自分、わかってたね。

TK:
わかってたね。折れたい時はあったから。
最初は友達もいないんだけど、やっぱり学校に行けば、友達もできるわけ。
「意外とみんないいやつじゃん!」とか、「学校面白いじゃん!」とか、そのうちに思いはじめて。

結論、最後の方は普通に楽しく行ってたから。最終的にはよかったよね、すごく。
で、高校からアメフトはじめて、っていう流れになった。

動画でもアスリートのHISTORIA(=ストーリー)を観てみよう

■次回予告

栗原嵩(アメフト)×鈴木大輔(浦和レッズ)2/3
「成功習慣を身につけるには?|やる気がでないときの処方箋」

※次回記事へのリンク

鈴木大輔/HISTORIA Youtubeチャンネルはこちら


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