既婚者に見られた話

この前街を歩いていたら街頭アンケートと称して声をかけられた。おそらくほぼ確でデート商法の類なのだが、一旦置いておいて私に声をかけてきた女性は私のことを既婚者だと、結婚してそうだと思って声をかけてきたようだ。まあ、デート商法としては高額商品を売りつけるのが目的だから金持ってそうな人に声をかける。金持っておる=ある程度年齢いってる人。つまり、若く見られていたわけではないということ。
若く見られていないこと。
これが地味にショックだった。20代中盤に差し掛かり、若者として括られるのか微妙なラインになってきたが、自意識としてはまだまだ若いと自負している。自己認識と他者認識の間でズレが生じ始めているという事実にデート商法目的で声をかけてきた女性から突きつけられることになるとは思っていなかった。

季節の変わり目でもあり、プチ衣替え的なことをやっていた時にこの服はいつまで着れるのだろうか。いつまで許されるのだろうか。みたいなことをぼんやりと思っていた。普段から黒系のシャツなどの綺麗めなコーデが多いが、爽やかな青系だったりストリート感ある服も着たりしている。30代以降も着続けられる服もあるが色の派手なものやデザインが奇抜な服を今後も着続けていけるのだろうか。
HAREのお店の前を通りかかってあそこのシャツを着てみたいと思っているが、5年後に着てても問題ないものなのか。みたいな他者から、社会から許容され得るのかみたいなことを考えるようになった。
もちろん、着たい服を着ればいい。年齢に縛られず、流行りに惑わされずにいればいい。それは大前提としてあるが、年相応が求められてきた時にどう適応していくべきなのか。みたいなことを少しずつ意識するようになってきた。

周りを見渡してみても、結婚や出産、家を買うかどうか、どこらへんの土地が安いかみたいな(個人的にはつまらん)話を耳にする機会が増えてきた。

「結婚と考えてる?」「家買うこととか考えてる?」そんな話に面白さを今のところは抱けないし、腰を据えるだとか身を落ち着けるだとかをまだまだ考えていないし、一生考えたくはない。
だけど、そういうことを周囲は考えるようになり、ライフイベントという結婚というのが遠いものではなく、すぐ近くにあり、結婚していてもおかしくないという年齢や見た目になってきたということに気付かされた。

ここ2~3年で人が沢山いる場所に行く機会は減ったし、友人とお酒を飲みながらあれやこれやと語り合う機会も減った。だからこそ、自己認識と他者認識との差に気づきにくくなっているような気がする。

ただ、自分自身の身体的変化に全く気づいていないわけではない。
以前よりも翌日にお酒が残りやすくなったなとか(これが脱飲酒習慣を考える理由のひとつでもある)、腹筋がなくなってきたなとか、10代から20代前半の頃にはそこに当たり前にあったものがなくなってきたことに気づき始めている。たまに友人と温泉に行ってもお腹が出始めていたりもする。
自分だけでなく、周囲も変化はしていたが、「自分はまだ大丈夫」と謎の自信を持ってた時期もあったがそれもなくなった。(他者とは違うルートで進んできていたが、合流してしまったのもあるかもしれない)
だからこそ、手遅れになる前にやれることをやろうと思っている。

色々話は脱線しているが、
既婚者と見られるくらいに若さのピークは過ぎつつあるということ。
それをデート商法目的の人に気付かされたということ。
そして、少しでも若くあり続けるためにもがきをし始めているということ。

その一つとして飲酒習慣を見直すことから始めたというのが現状である。

ちなみに直近で既婚者になろうとかあまり考えてはいない。そんなに稼げていないのもあるし、独り身としての自由をもう少し味わっていたい。なにより、結婚とはなにか、自分が結婚に求めるものが何かというのがはっきりしていないので、まだ真剣に考えることができていない。

そんな中で、結婚していると見られたことが驚きだった。
不毛な街頭アンケートで時間をとられたことには若干ムッとしたが、思わぬ気づきを与えてくれたデート商法のお姉さんにはある意味で感謝したい。
でも不動産も金融商品も情報商材も買わないよ!

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