ヨルシカ「月と猫のダンス 2024」へ行ってきた

4月7日有明アリーナで行われたヨルシカのライブ「月と猫のダンス2024」へ行ってきた。
昨年の「月と猫のダンス」ではじめてヨルシカのライブを見て、約1年ぶりにヨルシカのライブを見てきた。
朗読パートと演奏パートで構成されるヨルシカのライブ。他のアーティストのライブでは中々ないスタイル。途中メンバーからのMCは一切ない。オーディエンスが手を掲げたり、踊ったりすることもない。舞台やミュージカルを見に行った時のように終始おとなしく座って鑑賞する。そんなスタイルのライブがヨルシカだ。1つの作品を見せてもらえてるような感覚になるし、下手に音に乗らないことで、歌詞や台詞の1つ1つに対してアンテナを張り、聴き逃すまいと真っすぐに向き合える。そんな時間をヨルシカのライブでは味わえる。

同行者は昨年と同様に一番の親友と行ってきた。
普段、ヨルシカだけでなく邦楽洋楽問わずに様々なジャンルの音楽を聴き、ライブにも行く私は同行者を連れてライブに行く方が少なくなっていた。そんな私が同アーティストのライブを同じ同行者と行くということも最近では珍しい。
グッズ販売開始の15分程前に会場に到着し、開始から1時間も待つことなく無事購入し、ガチャや後書き会員特典を受け取った。ライブにはつきものなこうした時間も1人で過ごすことに慣れてしまっていたけれど、誰かと過ごすのも改めて新鮮だった。
ライブが始まる前も含めてライブ、まるで遠足のおやつを買いに行く段階から遠足が始まっているかのような、そんな1日だった。

ライブ本編自体は昨年の再演ということで、朗読劇のコンセプトとして大きな変化はなかったと思う。だけど、セットリストが昨年の「月と猫のダンス」とは異なっていた。昨年はヨルシカの聴ける画集「幻燈」に収録された曲だけで構成されたセットリストだったけれど、再演の今回は「幻燈」には収録されていない曲も何曲かやってくれた。「幻燈」はたしかに素晴らしい作品だ。だけど、毎年1年間で聴いたアーティストTOP5にランクインするくらいにSpotifyでヨルシカを聴いてるヨルシカリスナーとしては他の曲も聴いてみたかった。そんな私の想いを汲みとってくれたかのようなセットリストだった。セトリもオフィシャルから公開されているのでネタバレ防止など気にせず書いてしまうが、2曲目で「雨とカプチーノ」をやってきて驚いた。

昨年も見ているから演出に対して多くを語ることは控えておくが、やっぱり行って良かったなと思った。

「月と猫のダンス」のセットリストの大半を構成した「幻燈」に収録されている曲はどれも文学作品からインスピレーションされた曲たちだ。このことについては「幻燈」リリース時に様々なメディアで語っている。
曲をより深く理解するために元ネタとなった文学作品を読みたいと思った。

小さい頃から本を読む子供ではあったものの、王道な文学作品を読んで育ってきたわけではないので、有名で作品名を聞いたことはあるけど読んだことがない作品が多い。そんな中で読むきっかけをくれたのがヨルシカだ。

音楽だけでなく、アニメや映画も文学作品を元ネタにしたものや、作品内のコンセプトやモチーフとして文学作品が用いられることも少なくない。
作品がまた作品を生む、オマージュの連鎖が今日の作品を生み出しているし、作品の核やコンセプトを時代に合った演出で昇華させていく。これがクリエイターの役割のようにも宿命にも思える。そのひとつにヨルシカがあるのかもしれない。

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