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【PM、運用】観光メディアの立ち上げに携わりました

このたび6月頃から携わっていたプロジェクトにおいて、新たにメディアが立ち上がり、先日無事ローンチされました。

正直まだまだスタートラインに立っただけで、"実績"と呼べるものでもないのですが、ここまでの中であれやこれやとさまざまな経験もできたので、ローンチに至るまでにやってきたことを整理するべく、noteを書いてみようと思います。

パラオ専門メディア『PALAU TIMES』

現在携わっているのは、パラオの情報を専門に扱う『PALAU TIMES(パラオタイムス)』の立ち上げと運用です。ものすごくざっくり言うと「パラオ盛り上げていこうぜ!」っていうプロジェクトなのですが、事業目的に沿ったオウンドメディアの設計と、今後の運用を担っています。

僕自身このプロジェクトに携わるまで、「パラオとはなんぞや?」という状態だったのですが、「パラオ」とはミクロネシアに位置する小さな島国で、ダイバーにとっては"聖地"ともいえるような場所です。

適当にYouTubeで動画を探してみると、『ブルーコーナー』の動画があったので貼っておきます。めちゃくちゃすごい。

(ぼくも実際にパラオも訪れたのですが、残念ながらダイビングは体験できず。次こそはパラオの海に潜って絶景を味わいたい!)

そんなパラオを盛り上げるべく、今回のプロジェクトが動き出しました。パラオ事業拡大のために、オウンドメディアマーケティングのエージェンシーとして、具体的にどのようなことをやったのかを整理していきます。

0. 前提

まず、本PJの目的であるパラオ事業の拡大に向けて、全体方針を策定していきます。ここではパラオへ訪れる観光客の増加がポイントであり、本メディアをその送客のための位置づけとして組み立てていきます。そのためにも、まずはパラオに興味関心を持つユーザーをいかにメディアに集めていくか、を考えていきます。

このあたりは提案段階ですでに社内で組み立てていたこともありいったん0.としましたが、そのための具体的なアクションなど実行フェーズをまるっと動かしていきました。

1. 全体キーワードの設計

パラオへ興味関心を持つユーザーを増やしていくために、パラオ旅行/観光について情報収集をしているユーザーをしっかりと集めていく必要があります。そこで、まずは検索流入を軸に、パラオの情報収集をおこなうユーザーにリーチしていきます。

集客手段としては広告やSNSも考えられますが、よりターゲットに近い層にリーチし、かつ、継続的に集客していくためにも検索流入を押さえることが最善だと考えました。しっかりと右肩上がりの曲線を描き、メディアの土台を作っていきます。

さらに、今回はパラオ未認知層へのアプローチも仕掛けていきます。というのも、"パラオ"に関する検索ボリュームは決して多いとはいえず、仮に関連キーワードの検索を獲りきってもある程度ユーザー数の頭打ちが見えていたためです。

そこで、パラオと関連性の高い、"ダイビング"や"シュノーケリング"といったキーワードを軸に、パラオ未認知層に対してパラオを認知させていくための動きもとっていくことにしました。

▼ざっくりと全体のイメージ
・興味関心層へのアプローチ("検討"フェーズへの態度変容)
 +
・パラオ認知層へのアプローチ("興味関心"フェーズへの態度変容)
 +
・パラオ未認知層へのアプローチ("認知層"の拡大)

リーチするターゲットが決まったらキーワード設計に入っていきます。限られた予算や時間の中で成果を最大化させるために、ムダなく、ムラのない全体設計を考えていきます。

具体的には、「パラオ」の検索ニーズを細分化し、ツリー構造を組み立て、着手するコンテンツ数でそれらすべてを獲りきるように全体の構成を考えていきます。つまり、仮に100コンテンツつくるとしたら、100コンテンツがダブることなく、ヌケモレすることもなく、100コンテンツでパラオ旅行における検索ニーズを構成する、という状態をつくります。

このキーワード設計は、どのようなコンテンツをつくるのかといった企画案だけでなく、どこにリソース(お金や時間)を割くのかといった全体の方針まで決めてしまうコンテンツ戦略ともいえる領域です。かなり重要な作業ですが、言い換えれば、ここさえ固めればあとはひたすらコンテンツの質に注力できます。

正直めちゃくちゃ頭を使いますし、進行してはじめて分かることもあるので、100%正解の設計をつくることは結構難易度が高いです。それでも、ターゲットはだれなのか(ターゲットの定義)、メディア全体を通してそのターゲットに何を提供するのか(UXの定義)、といったことが整理できていれば設計しやすいと思います。

2. 制作体制(編集部)の構築

全体の方針が決まったら、実際にコンテンツを制作していく部隊を整えます。もちろん、作っていくための"ヒト"も大事なのですが、ここでは滞りなく制作するための、制作レギュレーションや制作フローといった"ルールづくり"も、体制構築の要素として考えていきます。

レギュレーションには、表記ルール、参考文献やソース元といったものも記載し、メディア全体のトンマナを揃えていきます。制作フローには効率よく、かつ、一定以上のクオリティを担保するための決めごとをしていきます。使用するドキュメントやその管理ツール、制作の細かい手順までルール化していきます。

今回は外部パートナーの方々に編集やライティングをお願いしたのですが、とくに制作フローにあるコンテンツ設計については、口すっぱく、しつこく伝えていきました。コンテンツSEOと呼ばれる領域の考え方やその具体的な手順を伝え、あがってきたものにも細かくフィードバックや修正依頼をかけていきました。

このあたりのルールについて、どこまで細かく決めるかはメディアやその目的によりそれぞれだと思いますが、今回はユーザーとのタッチポイントを"検索"に絞っていたこと、予算や制作本数、スケジュールをあらかじめ決めていたこと、制作に携わるメンバーの数やそのスキルなどから、最大限成果を生むための運用体制を考えていきました。

1つ反省点をあげるとすれば、基準となるサンプルコンテンツを用意しておくべきだったことです。0からの立ち上げで、かつ、パートナーもそれぞれがはじめてのやりとりということもあり、良し悪しの基準が見えづらい状況は正直あったと思います。そこに、基準となるコンテンツがあれば、もう少しコミュニケーションにかかるコストが減らせましたし、認識のズレが少なく互いに良いコンテンツを追求できる関係性になったのではと思います。

3. サイト設計

全体方針やキーワード設計ともからんできますが、UXを満たすためのサイト設計にも関わりました。実際にはすばらしいパートナー企業の方々が1からサイト制作をしていただいたのですが、ワイヤーフレームの段階からやりとりを行い、サイトができあがるまで修正を重ね、細かくやりとりをしていきました。

というものの、正直サイト設計に関しては自身の反省点もめちゃくちゃ多く、いまとなってはこうできたな、とか、ああできたな、みたいなポイントはたくさんありました。それでもここまでのサイトに仕上がったのはパートナー企業の方々のおかげです。本当にありがとうございます!(オリジナルロゴも素敵!)

4. その他やったこと

・制作ディレクション
編集体制の構築とともに、そのままコンテンツ制作のディレクションも行いました。制作のスケジューリング、コンテンツの企画やそのすりあわせ、記事骨格の組み立てのレクチャー・FB、原稿チェック、画像構成、CMS入稿、記事管理、予算配分など。

滞りなく進行できたものの、もう少し他の人に振れたのでは、と反省点もいろいろと。

・現地取材の段取り、撮影ディレクション
まだサイトがローンチする数ヶ月前にパラオ行きが確定したため、現地取材の段取りを行いました。東京にあるツアー会社にも出向き、制作に必要な段取りを担当の方々とも進めていきました。

コンテンツ制作に大きく関わる部分だったので、取材エリアの選定、周回コースやツアー内容の取り決め、取材・撮影の準備など、キービジュアルや各コンテンツにも使える素材集めの段取りを行いました。

・プロジェクトマネジメント
結局はここの要素が一番大きかったです。今回はクライアント、制作パートナー(サイト制作、コンテンツ制作3社)、ツアー会社(現地と日本と2社)、監修の協力者と、やりとりする相手も多く、それら関係各所との折衝、全体のスケジュール調整、予算配分など、最高のメディアをつくるためにアレコレと動きました。

ここもたくさんの反省点や課題が見えたなという感じです。もっとうまくやっていきたいポイント!

最後いろいろと駆け足になりましたが

いろいろと書いてきましたが、まだまだプロジェクトとしてはようやくスタートラインに立ったところです。成果としてはまだ何も出していないので、これからがいよいよ本番です。

それでも、まったくの0からここまでやってきて1つの形になったことにはホッとしています。反省点はたくさんありますが、ここまでこれたのはいろんな方々の助けがあってこそです。ここまで携わってくださった方々、本当にありがとうございました!これからも携わる方々、引き続きよろしくお願いします。

メディアとしては圧倒的No.1をとりにいきますし、プロジェクト全体としてはおもしろい仕掛けをどんどんやっていきます。

また別の機会でそのあたりもnoteにできればと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

▼今回のメディアはこちら
パラオタイムス(PALAU TIMES)

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