沖縄県の高校生における法教育の現状

全国模擬裁判選手権大会が8月6日に行われた。前年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンライン形式の開催となったが、今年度は対面での各地方大会、オンライン型の大会の二つの形式となった。オンライン型の大会は日本列島に位置しない沖縄県の学校や各地方大会の会場である裁判所からかなり距離がある学校などが参加する。今年度の沖縄県の参加校は興南高校のただ一校のみであった。沖縄県は残念ながら、法教育があまり盛んではない。わが校では以前、社会科の授業内で模擬裁判を行うことがあった。これは、社会の授業内容で裁判についての分野であったこと、そして、成人年齢引き下げに伴う法改正により、裁判員裁判の対象者が18歳に引き下げられたことによる生徒の法教育及び裁判の流れを模擬裁判を通じて、理解、興味関心を深めてもらおうというねらいで実施された。しかし、沖縄では、このように授業の一環として模擬裁判を行うなど法教育を深めるような動きはあまり見られない。このままでは、生徒たちの法教育が欠けていくほか、県内の法曹の推移も減っていくであろう。そのようなことが現実にならないよう、沖縄県の教育界は法教育をいかに重要視していくかがカギとなる。

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