ソール・ライターの原点 ニューヨークの色 | Bunkamura ザ・ミュージアム
7月8日から始まった「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」。
会期初日に見に行きました。会場は、Bunkamura ザ・ミュージアムが改修期間中なので、渋谷ヒカリエの9階ホール。ホール全体を使った展示で、ホールの高さを利用した展示もあり、なかなか楽しめる内容でした。
写真だけでなく、ソール・ライターが撮った写真を掲載したファッション誌の紙面、ソール・ライターが描いた絵画なんかも展示され、さらにスライド写真を大きな数スクリーンで投影され、ボリューム感ある内容。
とくに驚いたのが、現像化されていない写真が数万点も残っていて、ソール・ライターが現像して見たのは、わずか数百点とか。
今でこそ、デジカメで簡単に写真を撮れるけど、フィルム時代、しかもカラーフィルムが登場した初期の頃からとなると、その数万点の数は、とてつもない量と感じる。
現在、未現像フィルムのスライド化プロジェクトが進んでいるとのことで、その一部が、今回の会場でも展示されていました。
ソール・ライターの写真を見て思うのが、ストーリーを感じさせる写真だなぁということ。ニューヨークの街角にいる、普通の人々を写した写真がいくつもあり、今の時代ならば、その人の了解やモデルリリースなんかが厳しいが、当時はうるさく言われない、のどかな時代だったのだろう。そういう写真からは、フレームに写っている人々の生活感や情感を感じさせ、一枚の写真から伝わってくる情報量が多い。単にキレイに撮ることが写真の全てではないということを改めて認識し、そういう写真を撮りたいなぁと思う。