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【環境考コラム】2022年、日本はエネルギー輸出大国に / 森創る民のささやき

「森を創る民のささやき」ブログでの記事(2011年1月22日)とその追記記事です。

#124 【環境考コラム】2022年、日本はエネルギー輸出大国に

2022年、日本はエネルギー輸出大国の仲間入りをし、
東南アジアのブルネイのように、
エネルギー輸出の外貨収入で経済が潤う国となりました。

きっかけは、偶然でした。

屋根等に設置する太陽光発電など、生活者宅等のエネルギー生成が一般化し、電力会社で発電し、電気を生活者宅へ送電するというスタイルがなくなったのです。

さらに、国内人口の減少で、家庭部門の電気需要が落ち込み、
一時期、発電所は低稼働な状態となり、
電力会社の経営状況は危機な状態となりましたが、
電力会社の多くは、供給先を国内需要ではなく、海外需要へと視点を変えました。

国内の発電所にて生成されたエネルギーを、
通信ネットワーク用の海底ケーブルを通じて、電気を送れる技術を利用し、
海外への輸出を始めたのです。

国外での日本の電気は、供給が安定していることもあり、評判もよく、
海外供給量は、国内供給量を大きく上回ることになりました。

電力会社は、自らの発電所の電気以外に、
生活者宅で発電した電気も海外供給するようになりました。

そのため、電力会社から生活者へ払う売電単価が値上がりし、
その売電目的のために、さらに多くの生活者が、
新たにエネルギー生成装置を買い求めました。
また、その需要を感じていた、その装置関連メーカーは、
大量生産の技術を確立し、装置価格の大幅な低下が行われ、
国内での大量設置が実現できたのです。

2000年代までエネルギー輸入大国であった日本は、
これらを経緯に、エネルギー輸出大国に変わったのです。

(上実現に必要な条件)
・送電ロスの少ない伝送技術
 ※電波等に変換し送電できること
・エネルギー変換効率の優れた発電技術
 ※太陽光発電等の自然エネルギーを用いる場合、
 国土の広さ等の資源に比例するため、現状では日本に不利である。
 たとえば、発電元のエネルギーを日本に持ってきて、電気に変える、
 そのコスト等の効率性が求められる。
 などなど

森を創る民のささやき January 22 2011

上内容は、2011年のときに、生活にかかわる「環境・エネルギー・自然」のテーマで近未来(2022年頃)において、こうな社会になると、いいだろうな、面白いだろうな、と想像して書いたものです。

当時から見て約10年後の2022年。
「エネルギー輸出国」には至っていませんが、
当時はあたりのように稼働していた原子力発電が止まり、電源構成は大きく変化しました。自然エネルギー由来の発電量は、総需要の2割ぐらいになってきました。

それでも、エネルギーを外からの輸入に依存している構図は変わらず、ここ2-3年の社会情勢の変化で、石油やガスなどのエネルギー価格が上がると、その影響を大きく受けてしまいます。

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2008年に設立したツバルの森時代のブログ「森を創る民のささやき」に、後日談を追加し再編集したマガジンです。この購読料の収益は、世の中の環…