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コロンビア教育大学院生、田原さんのお話を聞いて

田原さんから学んだこと

●大人が行動し続ければそれは子どもにとって
最大の影響力となる
●理論と実践を繋げることの大切さ
●高尚な夢なんて最初からいらない
●所属ではなく、行動で自分を語れるように

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「先生の学校」のイベントを通して、田原佑介さんのお話を伺う機会に恵まれました。

田原さんのTwitterはこちら

https://twitter.com/taharayusuke?s=21

TwitterのDMで田原さん直々に声をかけてくださり、とても嬉しかったです。

さて、そのイベントの内容ですが、
とっっても興味深く、あっという間の90分でした。

いつもは話を聞いて終わりということが多かったのですが、この学びをしっかり言語化しておきたい!と思って久々の投稿です。

冒頭に挙げた4つの点について詳しく書いていきます。
・・・

大人が行動すること、挑戦することの教育的価値

田原さんは高3の担任を持ちながら、留学の準備を進められたそうで、TOEFLのスコアを上げるために放課後に生徒と同じ教室で勉強をしたり、勉強の様子を生徒たちに都度共有されていたそうです。

本日のイベントには教え子の方も参加されていたのですが、そんな田原さんの姿勢に多大な影響を受けたとおっしゃっていました。
そりゃそうだろうなと思いました。

大人も毎日そんな風に努力してるんだ!ワクワクしてるんだ!と知れることってなかなかないと思います。

そんな様子を目の当たりにすることができた生徒さんはきっと田原さんの熱量をびんびん感じていたに違いありません。
(教え子の方が紹介してくださった、田原ノートとか、学級通信の内容もすごかった)


田原さんの足元にも及びませんが、僕も似たような経験があります。

それは英検1級に挑戦したときのこと。

当時勤務していた塾で受け持っていた生徒に、僕はその挑戦記録を全て共有していました。

「過去問を1回解いてみて〇〇が自分の課題と気づいたから今はこの参考書を進めててね〜〜」という進捗や、働きながら勉強する時間を確保する工夫・コツとか、2次試験に落ちた話なんかも全てです。
いわゆる「自己開示」ですね。

「俺はみんなの先生というか、英語を学んでいく同志やと思ってる。一緒に成長しようぜ!」とよく話していました。

すると、勉強法で悩んでいる子が相談にきてくれる機会が増えたり、自分も挑戦してみます!と言ってくれる子が出てきたり、生徒の心にほんの少しですが、火が灯るのが見えました。

大人が学び続けること。その姿勢を見せること。

これが教員にとって、最も大事な資質だと僕は思っています。

今日の田原さんのお話を聞いて、その想いは確信へと変わりました。

理論と実践を繋げる

田原さんが現在学ばれているコロンビアの教職大学院では、学んだ理論をニューヨークに実在する学校の課題を解決することに繋げる機会が数多くあるそうです。


これはかなり羨ましいし、そうあるべきだよなと思いました。

今僕は教員免許を取得するために、通信教育課程に在籍しています。

「英語の教授法をテキストで学び、それを元に指導案を書く」という授業があるのですが、僕が提出した指導案に書かれていた教授のコメントは「設題に沿った内容です」のみ。

良いところ、悪いところのFBがないのもそうですし、その指導案を生の授業で試してみて生徒がどんな反応をするか、どこをどう変えたら学びがより深まる設計にできるのか、といった効果測定ができないのは問題だと感じています。

理論を学んで、それっぽい指導案を書くことが単位取得に繋がっているだけなのです。

なぜ教員になる「前」にもっと実践の場が用意されていないのでしょうか。

教員養成のあり方についても考えさせられました。

高尚な夢なんて最初から必要ない

田原さんは教員になったのはたまたまだったとおっしゃっていました。

最初から「日本の教育にインパクトを与えたい」と強く思っていたわけではない。
ただ、目の前の課題を解決するために何ができるか?を考えて行動し続けた結果、今に至ったのだと。

このお話を聞いて、僕は「計画的偶発理論」を思い出しました。

計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)とは、心理学者のジョン・D・クランボルツ教授によって1999年に発表されたキャリア理論です。
クランボルツ教授がビジネスパーソンとして成功した人のキャリアを調査したところ、そのターニングポイントの8割が、本人の予想しない偶然の出来事によるものだったそうです。

まさに田原さんにも当てはまるのではないでしょうか。

また、印象的だったのは、そうやって目の前にある課題を越えようとするときにストーリーがうまれる。=自分の言葉で語れる出来事となる。
とおっしゃっていたことです。

他の誰でもない、自分にしか作れないストーリー。
これこそが「人生」なんだなと思いました。

所属ではなく、行動で自分を語れるように

田原さんのお話に共通していた大事なキーワードは「行動」だと思います。

荒れている子どもたちを何とかしたい→授業力向上のために勉強会を開く→管理職に認められなかった→次は学校改革だ→教育委員会は動いてくれなかった→一公立教師ができることには限界があるのかも?→そうだ、海外に行こう

海外に繋がったのは、もちろん他にも様々な要因があってのことだったと思いますが、田原さんが「行動」された結果、見えた道だったことは確かでしょう。

「行動」した人にしか選択できないことがこの世にはたくさんあるんだと思います。

コロンビアに留学することになった、というだけでは何の意味もなくて、そこで何をしたのかが大事で、というお話の中で今取り組んでいらっしゃることも紹介していただきました。

そのどれもが刺激的な内容で、どこまででも「行動力」溢れる方なのだと思いました。

僕と同世代で、ご家族や持ち家がある中でここまで色んなことに挑戦されている姿はとても刺激になりましたし、田原さんのルームメイトがおっしゃっていたという「30なんてまだまだ若い。もっと色んなことができるね」という言葉にも励まされました。

今年はいよいよ就活の年。

どの学校に採用してもらえるかは、今のところ知る由もないわけですが、
・どんな子どもたちを育てたいのか?
・そのために何ができるのか?
・なぜ教師になりたいのか?
・教師になって実現したいことは何なのか?
ということは今の段階でも考えられることです。

自分と対話を重ね、じっくり考えていこうと思います。

そして、いつかはやっぱり、僕も海外の大学院に行きたいなぁ。

グローバルリーダーになりたいなぁ。

と夢を膨らませて、結びとさせていただきます。

田原さん、本日は誠にありがとうございました。

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