決定版 日本の喜劇人 小林信彦さん。

「決定版 日本の喜劇人」 小林信彦著

5月に発売してからようやく読み終えたのだが理由があってそもそも発売してからすぐ売りきれてしまっていて、Amazonで値段が羽上がり、なかなか買えなくて本屋を探しまくってなかなかなくて、ようやく買えたのが7月の最初。

そのあと、個人的な仕事のことでなかなか読む時間がなくて、最近ようやく読み終えました。


とにかく、昔の演芸、喜劇人のことを知らない人は全員読むべき本です。
500ページを越える、数々の喜劇人の人達の話。
世の中の暗い暗い戦争の後の演芸の話はいつ聴いたり読んだりしても、明るくなったり、暗くなったり、心がやられたり、皆さん本当に大変な時代を超えてきたんだと思います。

一部の一章から、古川緑波(ロッパ)、二章はエノケン、この二人とも、晩年がとにかく切ない。

そのあとは森繁久彌さんことモリシゲ。モリシゲさんの登場はそんにセンセーショナルだったんだな~と思うとその当時の映像は古い映画でしかみれないんだよね。

自分は今34歳、小さい時にテレビでみたモリシゲさんはすでにおじいちゃん。そりゃそうだ。大正2年生まれだし。ということは自分が子供の頃はよく大正生まれの人がまだいっぱいいたということだな。

森繁さんは良家の生まれなんだな、やっぱり品があるもんな。

そして、占領軍の話から、トニー谷、フランキー堺、戦争の話が色濃くでる。

そこから、クレイジーキャッツ、渥美清さん、藤山寛美さんの話。やっぱりクレイジーキャッツを
見てない自分はクレイジーキャッツのすごさや、植木等さんの凄さがわからなかったのだが、この本を読むと、とにかく凄さがわかる。

二部は、植木等さん、藤山寛美さん、伊東四朗さんの話。

植木等さんのエピソードも大変な時を過ごした人の話だな。事務所、やりたいこと、映画、歌、とにかくやりたいこと、やらしたいことが、とにかくぐちゃぐちゃになっていくのは、切ない部分もある。

寛美さんの話、普通に凄すぎるのよ。エピソードがむちゃくちゃ過ぎて笑っちゃうw

伊東四朗さんも自分が子供の頃は、「伊東家の食卓」という番組でお馴染みな人で、子供の頃は凄さがわからない人だったw

今考えれば、おしんのお父さん役をやってたりとか、刑事ドラマに出てたりとか、とにかく凄い人だったわけで、前にラジオ出演してるのを聴いたときに、過去の話をもっと聴きたいと思わせてくれた人でもある。

著者の小林信彦さんの記憶力もハンパじゃなくてビックリする。そしてやっぱり日記をつけることの大事さを改めてわかった。じゃないと50年以上に渡り演芸については書けない。やっぱり大事な舞台や芝居は時間があるときはちゃんと観なくてはとおもった。

今、コロナ禍でなかなか出歩けないし、寄席や演芸、演劇をなかなか観に行けないが、ちゃんといける時はちゃんといこうと思いました。

小林信彦さん、お会いしていろいろお話聴いて観たいな。自分もいつか本を書いてみたい。



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