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やる抗うつ剤~ジャックジャンヌ編~

今日はもう就活する気になれないので、精神面が本当にやばかった時にお世話になったものシリーズを更新しようと思う。

先日、Twitter上では「フミさん」「ハヴェンナ」「ルキオラ」などのワードがトレンド入りしていたが、これらのワードが何を示すのか、皆さんはご存じだろうか。

これらはすべて『ジャックジャンヌ』というゲームに関連するワードである。

6月14日は『ジャックジャンヌ』の登場キャラクターであるフミさんこと高科更文先輩の誕生日ということで、ゲームの原案を担当した石田スイ先生の新規絵や二次創作がTwitter上に投稿されたこともあり一部界隈は大盛り上がりだった。フミさん推しの私の友人も無事永眠した。
私自身、全人類『ジャックジャンヌ』をやってほしいと思っているタイプのオタクなので、今回は2021年に発売されたswitch専用の乙女ゲーム、『ジャックジャンヌ』の魅力を私の独断と偏見で伝えていく。

まず、初めに言っておこう、私は恋愛主体の物語は正直苦手なたちであり、日本のドラマにありがちな少年少女の笑いあり涙ありの青春を描くラブストーリーや胸ときめくオフィスラブは基本見ないし、恋愛漫画やアニメも読まない。もちろん乙女ゲームは『ジャックジャンヌ』の存在を知るまでやったことが無かった。
そんな私がはまりにはまった乙女ゲームがこの『ジャックジャンヌ』というゲームだ。
『ジャックジャンヌ』はただの乙女ゲームではないのである。
なぜ私が、このゲームにハマったのか、その理由をまとめていこうと思う。願わくば『ジャックジャンヌ』が某〇滅の刃くらいのビッグコンテンツになるように。

ジャックジャンヌの魅力①~重厚なストーリー~

舞台はユニヴェール歌劇学校。山奥に位置する学校で、その名の通り歌劇役者を養成することを目的とした学校である。簡単に言えば宝塚歌劇学校の男子校版だと思ってもらえば良い。

主人公は幼い時からユニヴェール歌劇の世界に憧れを抱いていた少女立花希佐。主人公の兄はユニヴェール歌劇学校の至宝とまで呼ばれた天才だった。主人公は、兄と同じようにユニヴェール歌劇の舞台に立つことを夢見たが、ユニヴェール歌劇学校は男子校であるためその夢は叶うことのないまま終わるはずだった。
しかし、ある日、主人公がユニヴェール歌劇学校の理事長と出会うことで叶うはずのなかった夢の続きが描かれ始める……。

導入はこんな感じだ。お察しの通り、この後主人公は少年を演じながら学校に通うことを条件に、ユニヴェール歌劇学校に通うことを許される。パッと読んだ感じだと、ご都合主義のように感じるかもしれないが、こういう導入がないと物語が始まらないということを差し引いても、割とちゃんとした理由があったことが後で判明するから安心してほしい(ネタバレになるから理由は書かない)。
ここから、主人公の夢を追いかける話が始まるわけだが、とにかく恋愛描写以外の作りこみがすごい。登場キャラクターそれぞれが持つ舞台への熱量、選ばれる人間と選ばれない人間それぞれの葛藤、自分の弱さを認めることの難しさ、その弱さを昇華する過程、舞台の完成度と人間関係の変化など、物語の開幕から終幕まで、すべてが納得できる形で丁寧に描かれている。
『ジャックジャンヌ』は歌劇を演じる少年たちの青春物語なのだ。

ジャックジャンヌの魅力②~劇中劇の完成度の高さ~

本作では作中で5回の公演が行われる。
新人公演、夏公演、秋公演、冬公演、最終公演(ユニヴェール公演)である。
この劇中劇、ストーリーが面白いことは当然ながら、劇中で歌われる歌やそのMVがとにかく素晴らしい。本当は、ゲームを進めながら見てほしいが、少し中身を確認してからゲームをプレイしてみたいという方は、Youtubeの公式チャンネルに冬公演までのMVが上がっているのでそれを見てみてほしい。

https://www.youtube.com/@JACKJEANNE

また、公演すべてに、メインストーリーにリンクする要素がちりばめられているのも面白さのひとつだ。ストーリー中は明言されない要素も多く、何度見ても新しい発見がある。

ちなみに最終公演のMVは公式では見れないが、『ジャックジャンヌ』という物語を締めくくる最後の舞台のMVにふさわしい素晴らしいものなので、少しでも興味がわいた人は本作をプレイして自分の足で最終公演にたどり着いてほしい。

ジャックジャンヌの魅力③~魅力的な主人公~

本作の特色として挙げられる要素のひとつに主人公にCVがついていることが挙げられる。
ボイスのonとoffを選ぶことができるが、私はonでプレイすることをお勧めする。なぜならば、本作の主人公である立花希佐が舞台役者として成長する過程を声優さんが丁寧に演じているからだ。

これは私の個人的な意見だが、はっきり言って、本作の主人公に自分を重ね合わせることは難しいと思う。本作の主人公は『立花希佐』というひとりの人間だ。ユニヴェール歌劇に夢を見て、自分の夢を叶えるためにひたむきな努力をする少女、それが立花希佐だ。
ゲームをプレイする中で、彼女の舞台にかける思いを知り、満足のいく演技をすることができず葛藤する姿や、周囲の助けを借りながら自分の課題を乗り越えたり、仲間に寄り添い絆を深めあったりする姿を見て、私はすっかり立花希佐というキャラクターが大好きになってしまった。

この物語は、舞台を愛し、舞台に愛された天才、主人公立花希佐が、仲間たちと支え合いながらユニヴェール歌劇学校で夢を叶える物語なのだ。

ジャックジャンヌの魅力④~恋愛シナリオの描写も丁寧~

乙女ゲームなので当然恋愛要素があるわけだが、キャラクターそれぞれの心情の変化もまた細かく描写されていてとても良かった。

全ルート本当によかった。良かったとしか言えないくらい良かった。主人公と攻略対象キャラクターたちが感情を結び合うまで、山あり谷ありでひやひやさせられたりもしたが、お互いに救い救われで苦難を乗り越え互いの想いを確かめ合う。どのルートでも希佐ちゃんには幸せになってほしいと心から願いたくなる。そんな素晴らしいシナリオだった。
ちなみに私は根地黒門推しだ。根地さんルートのシナリオは本当に心臓に悪いので覚悟してほしい。

注意点だが、乙女ゲームをよくプレイする友人によれば、普段乙女ゲームをする人からすると少し物足りないかもしれない、とのことだ。がっつり恋愛したい人には向かないゲームかもしれないが、ストーリーを楽しむ分には本当に面白いゲームなのでぜひプレイしてみてほしい。

最後に

『ジャックジャンヌ』に関しては無限に語ることができてしまうので、今日はこのあたりで切り上げようと思う。

全人類には、『ジャックジャンヌ』をプレイしてほしい。
公式には、攻略対象キャラ以外の魅力的なキャラクターたちを攻略できる新シナリオを用意してほしいし、続編も作ってほしい。よろしくお願いします。

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