旅先の大正モダン
奈良市と言えば、神社仏閣が思い浮かびます。先日、春日大社を参詣した際に、それ以外の観光名所として文豪である志賀直哉の旧宅を見つけました。13年間奈良に住み、その後半を自らが間取りを考えたこの建物で暮らしたそうです。戦後、複数の所有者とその使用を経て傷んでいたものを奈良学園が取得して、修復・再現したとのこと。
春日大社の境内地からなんとも風情のある道を通り、南に向かう。
古い住宅地の中にありました。
靴を脱ぎ、中に入ることができます。入館料は350円。この時は私しか来館者はいませんでした。志賀直哉の書斎では、ここで名作が書かれたのかと思うと考え深い。
大正モダンと呼んでいいのか、和でありながら洋を取り込んだ建物内部にレトロと洒落感両方を感じます。また、家族を愛した直哉の思いもその間取りに現れています。
文芸ファンで無くとも、大正から昭和初期の文化や暮らしに興味のある人ならば、訪れると楽しめそうです。
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