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書評 66 「SFプロトタイピング」

ビジネスプランニングの手法として、流行っているらしいSFプロトタイピング。企業から委託されて手がけているプロや直接関わる仕事についている人々の座談集の形で解説を試みたのが本書。

私は、「SF小説をネタにして、フィクションではあるけれどその実現を本気で検討する」ことと思っていたが、違った。目に見えている現在の延長線から視線を外し、ジャンプした先の光景を想像する。それをSF小説の形に仕立て上げ、単発のアイデアではなく、そのモノやコトが実現した時の生活や派生的に起こることまでを物語の様に捉える。そこから現在まで戻って、プランニングを開始する。こんなことだ。

座談形式なので、要点まとめの入門書に比べると一つの事柄に使うページ数が多いけれど、読みやすい。業界用語的な単語にはその真下に脚注がある。参考書籍の紹介もされている。

流行りのプランニングをキャッチアップしたい人にお勧めの一冊。

https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014852/pc_detail/

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