書評 130 「総特集 星野之宣」
漫画家星野之宣のデビュー45周年を記念して、2020年に出版された河出書房のムック本。
星野之宣と言えば、SFと考古学・民俗学が2大テーマ。少年ジャンプに掲載されたデビュー作「ブルーシティー」を読み、他の掲載作と異なる作風は文庫本の海外SF小説を読んでいる様な感覚を当時得ていた。
大人になってからは宗像教授シリーズを単行本で読んだ。こちらも毎巻楽しみにしていた。古代日本への独特な解釈が面白く、それが真説ではと思ってしまうことも度々。
このムック本、当人のみならず同業者で星野ファンの人たちへのインタビューや作品群の個々の紹介、更には未発表の過去の習作も掲載されていて、読み応えがある。
何より諸星大二郎との合作漫画がファンにはたまらなく興味を惹かれる。お二人の作品に登場するメジャーキャラクター、宗像教授と稗田礼二郎のコミカルなやり取りが18ページに渡って描かれる。
星野之宣ファンなら買って損は無い一冊。
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