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失敗の練習 〜コーチの一言〜

失敗する練習をしたことがありますか?

「そんな練習ありえない」という声が聞こえてきます。

でも、冗談ではありません。
試合本番で失敗しないために、失敗の練習が効く。

やり方は2つ。

1つ目は、成功するパターン以外のパターンをやって、失敗をします。
「こう入って、ここで間をとって、最後にここで切り返す」といった正解のパターンがあると思います。これ以外のやり方を試してみます。
入り方であったり、間の取り方であったり、身体の向きであったり。
このとき、成功させようと思ってはいけません。
失敗して当然という気持ちでやります。

これによって、「失敗するときの原因」をいくつも体感して知ることができます。
試合本番前の不安は「想定していない原因での失敗」への捉えようのない怖さからくる。
言い換えると「想定済みの原因ならば、起こったところで気づいて修正できるから、怖さは無くなる」。

成功パターンだけをひたすら練習してきた人は、失敗の原因のストックがありません。
様々な失敗をして、失敗のパターンを知っておけば、それが起こってもその場で切り替えることができます。

副産物として、様々なパターンを試す中で、より良い成功パターンが見つかる(見つかってしまう)こともたまにあるでしょう。

2つ目です。
とにかく思い切りやって失敗する。
コントロールを忘れて、思い切りやる。当然失敗します。
こちらも成功させようと思わないことが肝心です。

全力で挑まなければならない試合本番。それでも直前になると成功するよりも失敗したくない気持ちの方が大きくなり、「無難」にやってしまうことがあります。全力を出し切ることができなくなる。
この練習をすることで、躊躇せずに全力を出した時の気持ちを体感することができます。
最初から失敗する前提だから、出てきた結果が失敗でもがっかりせずに済みます。それよりも全力を出し切った時の身体の反応だったり、気持ちの状態を体感することで、「無難」にやりたくなる気持ちを振り切るスイッチが出来てくる。
そして、全力出し切ったところから調整していくと「ちょうど良い具合」のところが見つかりやすいというメリットもあります。
(但し、ケガをしない程度にしておいてください)

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