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書評 173 「オカルト編集王」

副題は「月刊『ムー』編集長のあやしい仕事術」。ムーの編集に若くから携わり、今は編集長を務める三上丈晴さんの著書。

ムーの発刊からの成り立ちで始まる。コンパクトにまとめながら、節々の面白いエピソードも多々紹介されており、ムーの愛読者では無い私でも興味を途切れさせずに読める。

本題である記事の企画出し、書き手の心構えが実例を交えながら綴られる。基本的なネタはもう尽きていて、そこからどうするかが編集の力と言う。基本ネタとはUFOとかUMA、超古代文明に超能力などなどで、そこが大きく変わることは無い。これらに関わる細かい新情報をいかに掘り下げて展開するか。これが大変な作業なのだけれど、楽しくもあるらしい。

取材もし、細部を掘り下げて、しっかりと書き込んだ記事を読者は丁寧に読み、興味を持ってくれる。著者は編集の熱意が必須と表現しているが、読者の知識欲が非常に高いということか。

オタクの真髄を垣間見れる一冊。


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