書評 42 「失敗図鑑」
近現代を主に、著名人23人を題材に、その業績と共に失敗談や当時の一般常識に嵌まらない奇行のエピソードを紹介しています。
それだけではありふれた内容ですし、広く知られた話も少なくない。しかし、売れている。
それは児童向けに工夫がされているから。
漢字へのふりがなや平仮名への置き換え、平易な口語体。コミカルなイラストなどなど。
24番目の題材が「両親」というのがその象徴でしょう。
著名人(偉人とは少々呼びづらい人物も含まれています)たちが大きな失敗や周りから否定される状況に面しながらも、好きな事や信念を守って邁進。
成し遂げたことが記録や記憶に残り、今も広く知られる。
子供たちに個性の尊重や目標に向かい行動することの価値を示唆するような構成になっています。うんこドリルがヒットした出版社らしい企画とも言えます。
大人が雑学として読むのも楽しい一冊です。
https://bunkyosha.com/books/9784866510590
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