氷点下を知らせる幹線道路沿いの気温計。
いつもは見るのも疲れるぐらい色うるさい街が、白と街灯のオレンジだけで統一される。
1台も車が走っていないのは、都市部のドライバーの運転が下手で事故が起こるからなんだと冷めた事を考える。
何とも言えない足音がクセになり、頭と肩を白くしながら家の前を往復する。
数分前の私の軌跡は消えていく。
私の生きた証もこんなものなんだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?