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切り口とコンセプト

早稲田大学エクステンションセンターで開校中の

放送作家が教える「企画の伝え方」2024夏の二日目。


この夏のテーマは「プレゼンのコンセプトを作る」。


世の中にプレゼンをする機会がある人は多いはずだけど

果たしてみんな「伝えるためのコンセプト」を

深く考えることってあるのだろうか?

そんな疑問から、このテーマにした。


僕の主戦場はテレビ番組作りで

映像を通じて、毎回伝えたいことを視聴者に伝えていく仕事だ。


この世界の人々が常日頃からやっているのが

伝えるためのコンセプトを作るということ。


とある題材を与えられて

調べたりしているうちに

あ、ここは面白い!ここを伝えたい!

というポイントが出てくる。


題材を丸ごと紹介するわけではなくて、

自分が見つけたポイントを中心に

見る人を誘う

というのは、コンセプトではなく

切り口であると思う。


切り口は

同じ題材でも

自分が面白いと感じたのここ。

だからこのアプローチから

題材の魅力を伝えていく、ということだ。


ドラえもんで例えると

実は家電である

という設定があったりする。


ドラえもんはロボットだったり

人間味があったり

便利な道具をだしてくれたり

と色々な魅力があるが

この「家電である」というポイントに注目すると

他の人とは違うプレゼンの種になる。


のだが、

この時に注意が必要で

「ドラえもんは家電である」という切り口を

そのままやってしまうと

「それは見る人が面白いのか?」という大切な視点を見逃してしまう。


自分は面白いと思った。

しかし・・・


しかしそれは見る人も同じように面白いと思ってくれるのだろうか?」


みなさんはこんな冷静な視点をお持ちだろうか?


ここがすっぽり抜けて、

面白い切り口を見つけた!という

自分の勢いだけで突っ走ると

全然、伝わらなくて撃沈・・・ということがよく起こる。


できればこんな事故は防ぎたいものだが

案外、世の中では頻発している事故案件のようば気がする。


そこでひとつ深呼吸。


切り口を見つけた後に

「これを使って、より魅力的な見せ方をできないか?」

と考えてみるのだ。


「ドラえもんは家電である」という切り口を見つけた時に

家電かーーー

家電といえば

ジャパネットたかた、だなぁ。

通販番組風という伝え方はできるかな?


もう一つ深く考えて

マッチョな外国人と、グラマラスな金髪美女が出てくるような

海外の通販番組風というほうが面白いかな?


こんなふうに

あなたが見つけた切り口を包み込む

より大きな伝えたかたが「コンセプト」となる。


なんでこれが必要なの?というと

基本的に、聞き手はあなたの話など聞きたくはない

ということを知っておくべきだ。




伝えたい、というあなたと

聞きたくない、という相手の温度差はかなりのもので

だから、ここの温度差を埋めないと

伝わらないという事故が起こる。


大前提としてここを理解していることと

だからこそ

その温度差を埋めるための施策として

「伝えるためのコンセプト」が必要なのだ。


聞き手の興味を喚起する。

相手をその気にさせる。

心をこちらへ向ける。


そのために「伝えるためのコンセプト」が重要である

ということが伝わると良いなぁ。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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