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Exametrika開発記;(1/3) Rパッケージを作ろう

ExametrikaというRパッケージを作りました。これはShojima(2022)のTest Data Engineeringという書籍に含まれる,テストデータの分析モデルについてのパッケージです。Shojima(2022)にはモデルの詳細が丁寧に論じられており,尤度や推定アルゴリズムなどについても言及がありますから,これを読めば誰でも計算できるはずです。

とはいえ,数式を読んですぐに実行できるほど,暇とプログラミング力がある人ばかりではありません。
ところが,Dr.Shojimaは自身のサイトでサンプルデータとプログラムを公開しておられます。神。これを使えば誰でも分析できるのです。

おっとどっこい。公開されているプログラムはMathematicaです!Mathematicaもってないからできないよー。
と言うタイミングで,幸いにも大学から国内研究員に選んでいただきまして。お時間がいただけたのですね。プログラミング力については,多少の自負があったので,あと足りないのはMathematicaだけだ。と言うことで,研究費でMathematicaを買って,Rへの移植を試みたのです。

5月から始めて10月いっぱいまでで,何とか狙っていたところまではできました。この記事は,「英語のテキスト」<>「数式」<>「Mathematica」<>「R」という4つの言語翻訳の奮闘記です。Rパッケージの話,Mathematica/Rのプログラムの話,数学的モデルの話,という3つの領域について語っていきたいと思います。

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