中川多理展「廃鳥庭園〜Le Jardin abandonné」①
中川多理展「廃鳥庭園〜Le Jardin abandonné」
12月15日からオープンしております「廃鳥庭園〜Le Jardin abandonné」。ちびっ子の動物達と灰鳥さんと小鳥の侍女の饗宴です。
きっかけは、久しぶりに小さな子達を作ったので「プチっとした展示がしたいな」という所から始まりました。ちょっと変わった場所を押さえてくださったので、そちらに向けて準備をしていたのですが、この会場がポシャってしまい…改めて仕切り直しとなりました。
その顛末はこちらよりどうぞ。
(私も間に入っているのがこのスタッフじゃちょっと無理だなあ…と。ただ、自分だと断れず穏便に済ませてしまいがちなので、きっちり駄目なものは切っていく胆力は有難いし見習っていきたいと思う出来事でした。結構な展示直前に「あの場所断るから」と連絡が来た時は「おうっふ…???」と思ったけれど、大胆なスケジュール組みはいつもの事なので慣れたものです。)
そんなこんなでスケジュールを仕切り直し、今年2月に『薔薇色の脚』出版記念展を行った蔵前パラボリカ・ビス鳥越倉庫で再び個展開催の運びとなりました。
(作家的には締切が伸びた分、出展作品数を増やせたので、結果良かったと思っています✌️)
灰鳥[asuka]ー Bisque head & Cloth body version
これまでヘッドが鳥骨の人形を数多く作ってきましたが、滑らかな骨感や質感に魅入られて、ビスクで少し小さめの頭骨を焼いてみました。窯を開けると、頭蓋骨の縫合線が微かに残る、光沢のある丸い後頭部が愛らしく焼き上がっており、「これは、とても良いものだ…」と思いました。
お出かけのお供にしたかったので、綿を詰めた軽めのクロスボディでふわふわ&むちむちに仕上げました。ビスクのショルダーが映える様に、デコルテラインを出した軽やかなワンピースを着せました。
良い佇まいの子が出来たので、パラボリカ・ビスの今野さんにこのシリーズの名前を付けてくださいとお願いをしました。「灰鳥」と書いて(あすか)と読むそう。実在の鳥では無い、不思議な響きの鳥の存在はこの子にぴったりです。そこから連想して今回の「廃鳥庭園」のイメージが出来上がっていきました。
今回は素敵なグレーベースの紙函を作って頂きました。印籠型で重厚感があります。アイアン系の汚しをかけ、紙ラベルをシーリングワックスで封印。縞々のクッションを作って収めました。
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