ミスがどのように判明したか

残念ながらミスが発生してしまうことがあります。その際に私がよく質問するのが、
「どうやってそのミスが分かったの?」
ということです。ミスが明るみになったきっかけが何かです。

特に注目しているのが、
① 外部からの指摘で分かったのか
② 内部の段階で判明したのか
です。
お手紙が届いた市民からの指摘で文章の誤りが判明した場合や、市民から電話があってホームページや広報などの誤りに気付いた場合などは①です。
しかし、職員からの指摘でミスが分かる②の場合もあります。

ミスが①②のどちらで判明したのかに私が注目している理由は、被害の大小もさることながら、「内部でミスに気づいた場合、それをそのまま再発防止策にできることがあるから」です。
職員の指摘でミスが判明した場合、その判明したプロセスを前倒して実施したり、しくみとして取り入れたりすれば、それがそのまま再発防止策になることがあります。

たとえば、税部門で、税制改正のシステム変更の検証をしていたときに、たまたまシステム上の別の不具合に気づくことがあります。そうであれば、税制改正があろうがなかろうが、年度切り替えの際に、毎年同じ検証作業をすることで、システム上の不具合が減る可能性があります。

資料の最終原稿の段階で、情報を職員同士で共有しチェックしあうことで、誤りが減ったケースもあります。

予算の執行漏れというミスがあります。本来、購入しなければいけなかったものを購入し忘れたり、締結すべき契約手続きを忘れたりしてしまい、そのまま年度末を迎えて間に合わなくなってしまったというケースです。
そのミスに気づきやすいのは、経験的に、来年度の予算編成のタイミングです。秋頃に来年度の予算見積り・予算要求をする際には、まず今年度の上半期の予算執行状況や今年度末までの決算見込みを確認し、そのうえで来年度を見積もるのが一般的なので、「予算編成の際に今年度の予算執行をチェックする」というしくみを作ればミスが減ります。

ボランティアで、申込者へお手紙を発送する作業をしました。発送前に切手の貼り忘れに気づくことができたのは、発送件数と切手の使用枚数をチェックしたからでした。

ミスを発見できた過程をしくみとして取り入れて、再発防止につなげていきたいです。

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