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パリの大学生活①ーPanthéon-Sorbonneってどんなところ?ー

Bonjour! まず最初の投稿は、私の留学先であるパリ第一大学についてです!

まずはざっと大学紹介

パリ第一大学は、中世から続く世界最古の大学であるパリ大学の構成校の一つです。パリ大学は一応第1から第13までありますが、合併を繰り返していて現在では番号で呼ぶことは少ないみたいです。なので、フランス人にどこの大学なのかと聞かれた時は、Panthéon-Sorbonneって答えてます。(なんならsorbonneだけの時の方が多いかも)

Panthéon-sorbonneは社会科学・人文科学に特化した大学で、いわゆる文系の大学です。看板学部である法学部を始め、政治学・歴史学・社会学・経済学や、芸術学・美術史などがあります。

キャンパスはcentre de la sorbonneという5区にあるキャンパスが主ですが、他にも学部や学年によって変わるみたいです。私はこのcentre de la sorbonne に通っているのですが、中世から続く大学なだけあって、建物がとても歴史的でここで勉強ができることに幸せを感じています!

大学の中庭の写真

日本と違うところ

とは言ってもそんなに違いはないのですが、フランスと日本の大学で唯一大きく違うのは、学士の年数です。日本は4年間ですが、フランスは3年間です。少し短く、また学費も安いからか、文系の人でも院まで行って学ぶことは割と普通みたいです。

そのため勉強のモチベーションが高い人が多いように感じます。

授業について

Panthéon-sorbonneでは私は歴史学部(Histoire)に所属しています。Panthéon-Sorbonne自体が英語開講の科目が少なく(私の学部は1つだけ)、交換留学生も現地のフランス人学生と同じ授業を履修します。なのでもちろんフランス語です。(私はフランス語力を上げたかったのでこの大学に決めました)

フランス語の授業の履修にはB2以上のレベルが必要になるので、留学を考えている方は注意しましょう!

授業の構成

フランスの普通の大学の授業は、大きく分けて2種類あります。Cours Magistral (CM)とTravaux Dirigés (TD)です。

CMは大教室での聴講スタイルの授業で、教授が話す内容を聴き、ノートを取ります。基本的に質問等はできないです。CMの場合は出席を取らないので、来ない人も多いです笑

それに対しTDは、日本でいうゼミナールのようなスタイルで、文献講読やプレゼンなどを行います。TDでは発言が自由で、CMで分からなかったことを質問することも可能です。TDは3回欠席すると落単なので、出席必須です。

授業にもよりますが、1時間のCMと2時間のTDで1つの授業という感じで、割と覚える内容が多いです。

授業の理解度

私は高校2年生の時にもフランスに留学し、そこでフランス語を勉強し始め、帰国後すぐにDELFのB2を取得しました。その後は正直あまりフランス語に触れておらず、学術的な内容を理解できるのかはかなり不安でした。

案の定、初めの1、2週間目は撃沈しました。フランスの教授は基本レジュメやPowerPointを用意してくれないので、全て自分の耳で聞き取ってノートを取らなくてはいけません。なので、授業は全て録音し、家に帰って何度もそれを再生してノートを取っています。時間はかかりますが、それをしないと1人だけ置いてけぼりになってしまうのでそこだけは頑張っています。もし聞き取れない箇所があった時には、同じ授業を取っている子にノートを見せてもらっています。

何回かこれを続けて復習をしっかりすれば、ボキャブラリーも増えるので、最初に比べれば、かなり内容がスッと入ってくるようになりました。

しかし、言語の壁を乗り越えた後にももう一つ壁があり、それはフランスの歴史に関する知識が他のフランス人学生に比べて圧倒的に少ないことです。歴史学部の場合、交換留学生は、L3(Licence3: 学士3年)の授業を取ります。L1、L2の授業を受けずにいきなりL3の授業の履修に入るので、割とシビアです…。高校の世界史の授業で学んだフランス史を思い出しながら少しずつ学んでいる途中です。

履修中の授業

今回のセメスターでは、4つの授業を履修しています。

Culture et imaginaires sociaux, XIXe-XXe siècle
社会学の文献をもとに、19から20世紀のフランスの刑法の変遷を学びます。もともと私は日本では社会学部に所属しているので、cultureとsociauxという単語に惹かれて受講しました。日本語で理解するのも難しい社会学の文献をフランス語で読むのはとても難しいですが、原文で読めるのは嬉しいです!また、フランスの刑法に関しては無知でしたが、習っている間にだんだん楽しくなってきました。

Histoire de la presse
フランスの19から20世紀のジャーナリズムの歴史を学びます。この授業は先生の話が飛び飛びなのでノートを取るのがかなり難しいです。ファッション誌やアート誌に関する話がよく出てくるので、なんとかモチベーションは保てています。

Histoire contemporaine de l’Asie
これはアジアの近代史の授業で、日本史もたくさん出てきて知ってることがほとんどなので1番理解しやすい授業です。もちろんアジアは広いので中国やインドなどの歴史も扱います。高校の世界史の授業ではそこまで触れなかった、アジア系移民のアイデンティティについて考えるなど、新しく学ぶこともたくさんあります。アジアに関する授業は、この学部唯一だそうです。

Histoire des techniques
ヨーロッパの古代から現在に至るまでの技術史を扱う授業です。内容がかなり広く、専門単語がちょくちょく出てくるので、ポカーンとしてることが多々あります。でも先生がJaponとかAsieとかって言うとなんとなく反応してしまいます笑


真面目に授業には出席していますが、テストやレポートでしっかり成績を残さないと単位を取得できないので、コツコツ進めていきたいです。


初回から長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!大学生活については引き続きまた投稿していきたいと思っているので、次回も楽しみにしていてください^ ^


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