他力(ときどき自力も)で楽しむ読書#52
「編プロ☆ガール」川崎昌平(ぶんか社)
今回取り上げる作品も、「定期的に読んでいる雑誌に連載されていたもので、続けて読んでいるうちに目当ての索引以外なのに気に入って単行本を買った」ものの一つ。
ほのぼのとした絵柄のキャラクターが特徴的で、内容は絵柄とあっていないどぎついセリフに、妙に現実的な行動となっていて、また漫画作品に関わらず章ごとに作者の解説(どちらかというとこっちがメイン)が人によってはダメな人もいると思うけれど、自分はむしろ説明してくれるのがありがたいから気にならない。そもそもこの作者を知ったのも漫画でなく文章の方だったので「文も書けて、イラストもできる人」の分類となってしまった。
内容は、出版界の暗部なので決してラストも救いがあるわけではないのだが、ヒロインのポジティブさに救われる。
好きな話は、「回収となるくらい壊滅的な誤植はどのようにして生まれるか」の経緯。職種は違えど他人事ではないから、失敗したら手遅れになる前に常に申告できる人にならないとダメだなと思う(どっちにしても怒られるが…)。この作品と一部世界観がつながっている「重版未定」も新装版が発売されたので遅ればせながら読了。より「編プロ☆ガール」が面白くなった。
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