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目を覚ませバカ野郎

お疲れサマンサターバサ!#本当に疲れた時に自然と出る言葉

こんにちは、コッシーです。


さて、うちの施設では毎朝入居者の検温を行っております。4月頃から毎日ずっと測定しておりますが、ほとんどの方が37.5℃を下回っています。

しかし稀に37.5℃を上回る入居者がおられ、その場合は主治医に相談し様子を見たり、受診したりするなどの対応をしております。

幸いこれまでにコロナウイルス感染された方は確認されておらず、皆さん元気で暮らしています。


今朝の出来事です。入居者のHさん(男性)の体温を測定すると38.0℃ありました。Hさんは腎不全を患っており透析をされています。そのためもしコロナに感染した場合は通常よりも重症率や死亡率が高いと言われます。

すぐに主治医の先生に連絡を入れると、救急外来にすぐに受診して欲しいと言われたため朝ごはんも食べずにHさんを救急外来に連れていきました。

その時は全く危機感は念のために受診するくらいに感じておりました。

救急外来に着くとHさんはすぐに別室に連れていかれ、僕は待合室で待つように言われました。

ここでも平和ボケした僕は、別室なんて大げさだなと呑気なことを思っておりました。

1時間ほど経ったころでしょうか。看護師さんが僕のところにやってきました。

「Hさんの行動パターンを教えてください」

その時点でも鈍感な僕は、行動パターンなんて聞いてどうすんのかな?なんてアホな事を考えていました。

「ええと、週3で透析に行ってまして、週2でデイサービスに行っています。」

「ほう、デイサービスですか」

「はい、あとは施設の方にいると思いますが」

「分かりました。ではHさんは施設内では普段マスクはされていますか?」

普段マスク…?この辺りでなんかおかしいと思い始めました。

「はい、食事の時と居室にいる時以外はしていると思います。」

「食事の時に同じテーブルで食べている方はいますか?」

この時に、もしかしたらコロナかもしれない…と思いました。

「はい、お一人いらっしゃいます…あの…もしかして…感染してましたか?」

「まだ分かりませんが、念のためです」

そして僕にも”念のため”と、他の方と同じ待合室ではなく別室を案内されました。


1人別室でHさんの検査結果を待っている間はもう生きた心地がしておらず、ついにうちの施設でも感染者が出てしまった…と思っていました。

感染者が出たら…まず何をするべきか?どこに連絡するのか?社長に何て報告するのか?事業所の運営をどうするのか?濃厚接触者は?職員は大丈夫か?僕は感染していないか?Hさんの家族に連絡をしなきゃ…と頭の中で思考がぐるぐるしていましたが、最後には、いやいや、まずHさんの容体だろ!と思いました。

Hさんは感染してしまったら重度化する可能性が高く、場合によっては最悪の事も考えられます。

まずはHさんの容体が大丈夫かどうかを確認しなければいけません。会社のことはその後で考えれば良い事です。


今の状況をHさんのご家族に連絡するべきか、いたずらに不安を煽るよりは結果が出てからの方が良いかを迷っていると看護師さんがやってきて言いました。

「CTの結果、肺炎の症状は出ていませんでしたよ」

「ということは?」

「はい。コロナではありません」

本当に本当に安堵しました。もちろんうちの施設から感染者が出なかった事も嬉しいですが、やっぱりHさんが無事だったことに本当にホッしました。

時計を見る時と14時を過ぎており、ホッとしたら朝から何も食べてない事に気付きました。

Hさんと一緒に施設へ戻り、一緒に遅めの昼食を食べました。


この記事でも偉そうに「入居者は僕が守る!」なんてほざいていたくせに、人の慣れとは恐ろしいモノで、コロナウイルスに罹らない保証なんてどこにもないにも関わらず、自分の入居者は感染とは無縁と思い込んでいました。本当にバカでした。

しかし、今のご時世どんな人でも感染と無縁なんてことはなく、むしろ感染は常に隣り合わせであり、どんなに気を付けても感染する時はしてしまうと思います。

現に先月半ばに職員さんから感染を出した同じ市内のある介護施設は、当初は【濃厚接触者無し】とされていたにも関わらず、1人、2人と感染が確認されていき今日時点で28人の感染者が出ておりクラスター認定されています。

もう1度言います。気を付けても感染する時はします。

その事をしっかりと認識をし、感染予防と共に今一度感染が発覚した場合にどのような行動をしなければならないかを確認する必要があると思いました。

実は先ほどまで【感染発症時のマニュアル】を作成していました。明日には職員に説明できると思います。


感染から入居者と職員を守ることももちろんですが、感染が発症してからも入居者と職員を守る必要があります。

呑気に平和ボケしていたバカ野郎な僕の目をHさんが覚ましてくれた気がします。

やっぱりコロナウイルスは恐怖です。だからこそ万全な体制を取りたいです。


現場からは以上です。それではまた。

コッシー


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