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【創作大賞感想】”天才”豆島圭の本気の作品【残夢】をただただ読んで欲しい

豆島圭さんの存在を初めて知ったのが春ピリカグランプリに応募されていたこの作品でした。

美しい文章、引き付ける展開、そして秀逸なオチ。あまりに見事な作品に、「この方はきっとずっと創作活動を続けて来られたんだな」と思いました。僕には到底書けない物語を書かれるこの人を、僕は自分とは違う世界にいる人だと勝手に思っていました。

しかし実際に交流させてもらった豆島さんはとても気さくで優しくてそしてユーモアのある方で、そんな豆島さんを僕はすぐに好きになりました。
豆島さんのセンスや考え方、言葉のチョイスなどがとっても心地良くて、失礼ながらすごく気が合うような気がしました。もしかしたら僕だけかもしれせんがなんとなく”良いコンビ”じゃないかとすら思っていました。#幼馴染説


そんな豆島さんの創作大賞2024の応募作品である【残夢】を拝読しました。

「逢いたくて、あなたに」
鳩巻署の巡査部長、堂森建佑(ケン)が傷害容疑で現行犯逮捕した近堂ひろ子は、そう供述するが、ケンに思い当たることがなく捜査は難航。
ゲイ風の同僚、離婚した妻、交際中の婦警など、ケンと周囲の価値観が露わになる中、女の父親を名乗る男が面会希望で署を訪れ、容疑者の女とケンとの繋がりが見えてくる。
時代は90年代に遡り、ケンの小学校では不可解な出来事が起きていた。突然人が変わってしまったようなクラスの女子に対しケンがとった行動は。
各地で多発している類似事件、女性警官の意味深な言葉、県警の隠蔽体質、近堂の真の動機とは。
今、日本で何が起きているのか。リアルな日常と闇を描く警察ミステリー。

豆島さんの記事より拝借

全23話、約8万字からなる壮大な警察ミステリー作品です。

読み終えた僕の第一声はこれでした。

「なんじゃこりゃあ!!」

説明しよう。「なんじゃこりゃあ!!」とは、紫乃さんの【創作について語ろう】にて猫田さんと豆島さんがゲストで出演された回において、豆島さんが猫田師匠の作品を読んだ感想を聞かれた時に言い放った言葉である。
#マジである

本当にその完成度に驚きを隠せませんでした。
よくこんな物語を考えそして小説にできたなぁと尊敬の気持ちでいっぱいです。マジですごいと思う。
先ほど、”良いコンビ”なんてほざいておりましたが、とんでもありませんでした!やっぱりこの人は僕とは違う世界の住人だったようです。
こと創作については今回の【残夢】を読んで本当にそう痛感しました。僕には絶対に書けない作品だと思います。僕に出来ることと言えば読んだ感想を伝えることくらいだと思います。
ただせめて皆さんが読みたくなる面白い感想を書きたいんや!ってことで、【残夢】のすごいと思うところを自分なりにまとめてみました。


①始まりは20字の小説だった

昨年末に開催された小牧幸助さんの企画【20字小説】において豆島さんがこちらの作品を応募されました。

読んで分かるように、【残夢】のあらすじの冒頭とリンクしています。実は【残夢】の始まりはこの20字小説なのです。
皆さん、この凄さが分かりますか?20字が8万字ですよ?良いですか?80字でも800字でも8000字でもありません。80000字なんです!!4000倍だってよ!!もうどんな脳みそしてるんですかって話です。おそらく僕ら一般人とは頭の仕組みが違うのでしょう。
これから少しの出来事をめちゃくちゃ膨らませて話せることを【豆島脳】と呼びましょう。#豆島脳が欲しい
さらにすごいところが、この20字の言葉を本編ですっごく良い感じで登場させているところです。20字の小説を知っている人なら本編を読んで「キターーー!!」となること間違いありません。括目せよ。


②警察組織におった?ってくらい警察について詳しい

【残夢】には警察署内での場面が随所に登場します。それが本当にリアルなんです。いやもちろん僕は警察について全然詳しくありませんので本当かどうかは分かりません。しかし大切なのはそんなことではなく、読み手がリアルだと感じる事ができるかということだと思います。
そういう意味ではとてもリアルに描写されていると思いました。
人着にんちゃくとか未必の故意とかこれまで聞いたこともありませんでした。#秘密の恋なら分かる


③章(現代)から章(過去)への移り変わりが見事

この【残夢】ですがお話の構成として三章に別れています。第一章から第二章へと移る際に現代から過去へと場面が変わります。その動機付けというかキッカケが本当に見事だと思いました。あるキーマンのおかげで全然違和感なく過去編へと移ることができます。まさに豆島マジックだと思います。


④伏線の貼り巡らせ方が上手い

長編ミステリーですから伏線らしきモノが多数登場します。その張り巡らせ方が憎たらしいくらい上手いんです。#褒めています
例えば地名、例えばホクロ、例えば同様の事件などなど。後に重要となるワードがとてもさりげなく作中に出ています。
これら全て後ほど回収されますので、きっと読み終えた後で「え?あれがこうなっちゃうの?」と気になってもう一度読み返すこと間違いありません。僕は意味が分かるまで何回も読み返しました。#それはきっと頭が悪い


⑤毎話、毎話のヘッダーがカッコ良過ぎる

豆島さんが各話ごとにオリジナルヘッダーを作成されているんですが、それがめちゃくちゃかっこいいんですよ!!一部チラ見せします。

ね?カッコいいでしょ!
実はこのヘッダーが各話のヒントになっていたりするので是非こちらにも注目してください。
こういうセンスの良い画像編集が出来るところも豆島さんの才能の一つだと思います。
#豆島脳がマジで欲しい


⑥ラストが秀逸過ぎる

衝撃のラスト。是非読んで確かめてみてください。僕は個人的にはすっごい好きな終わり方でした。「さすが豆島圭……」という声が出ました。#脳内で


挙げていったらキリがないですし、ネタバレはしたくありませんのでこれくらいにしておきますが、【残夢】は本当に本当にほ・ん・と・う・に!面白いです。あんまり言うと謙遜の鬼である豆島さんに怒られてしまいますが、読んで後悔は絶対にないと思います。

創作を開始して実はまだ日が浅い豆島さん。各方面で”天才”と称されるこの方が、おそらく今回は超超超本気で書いた作品だと思われます。
”天才”豆島圭が本気で書いた長編ミステリー。読まない理由あります?
絶対に面白いと思います。僕が保証します。だから無料のうちに是非読んでください。


そんな豆島さんですが、なんともう1本作品を公開中です。さすが創作の鬼ですね。もう鬼島圭さんです。#どういうこと
こちらはまだ完結はしておりませんが絶対にレビューをしようと思っております。皆さんも要チェックしてください。


豆島さん。
とんでもないモノ書いたね。本当に素晴らしい作品だと思います。
豆島さんの本気で書いた小説、ワクワクしながら一気に読みました。心から楽しんだよ。
本当にすごい人だなぁ。次に会った時、緊張しちゃいそうです(笑)

コッシー


#創作大賞感想
#豆島圭さん
#残夢
#絶対に読んで欲しい
#警察ミステリー

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