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出さなかった赤飯

今日は久々に生セミナーに参加してきました。頭を使いすぎたせいかセミナー終わりにお腹が空きすぎてマックの看板が美味しそうに見えたことしか覚えていません。#時間の無駄

こんにちは、コッシーです。


さて、うちの施設では入居者のお誕生日にちょっとしたプレゼントを渡しております。その時のその方の状況によって渡す物は変えていますが、靴下だったりタオルだったり保険証入れだったりと高価な物ではないけど、その方が使える物を選んでいます。

実は贈り物よりも包装にこだわっておりまして、100均ですが割と大き目で豪華な袋とリボンを買ってきまして、その中に入れて夕食時に全員いる際に大げさに「○○さん!誕生日おめでとーー!」と言って渡しています。

入居者は照れ臭そうにされますが、とても喜んでくれますので、恒例行事として必ず行っています。

プレゼントと一緒に夕食時のご飯をお赤飯に替えさせていただいており、こちらも大変ご好評をいただいております。

しかし、プレゼントは必ず渡しておりますが、お赤飯に関してはメニューによって出せない場合があります。カレーライスや丼ものの場合は赤飯にすることが出来ないのでそのままのメニューでお出しします。


以前に記事させていただいた入居者のUさんが先日89歳の誕生日を迎えました。俳句好きのUさんらしく11月3日の文化の日がお誕生日でした。

プレゼントに靴下をご用意させていただき、大きな袋に包みリボンをつけてUさんにお渡ししました。Uさんはとても喜んでおられまして、お礼にと一句詠んでくださいました。

【八十九 破竹と読めば まだいける】

89歳と言うともう晩年のように思えますが、破竹の勢いならまだまだいけるぞっていうことみたいです。ちなみに【いける】が平仮名なのは、【行ける】と【生ける】がかかってるとのことです。う~ん深い。

Uさんは本当に喜んでいただいたのですが、ただその日の夕飯が三色丼だったので赤飯をお出しする事が出来ませんでした。もちろんその事はUさんに説明し、Uさんは「こんなに素晴らしいプレゼントいただいたのでそれだけで十分です」と言ってくださいました。


Uさんの誕生日から数日後、別の入居者の方が誕生日を迎えました。その方にもプレゼントをお渡しました。そしてその方の誕生日の夕食は白飯だったので赤飯に替えさせていただきました。

プレゼントも赤飯も大変喜んでいただけて、僕らも本当に嬉しく思えました。

その日の夕食後のことです。Uさんが僕のところに来られました。

「すみません、お赤飯の件ですが、私がもらえなかったのはプレゼントに予算がかかり過ぎたからでしょうか。」

まさかそんな事を言われるとは思わず驚きましたが、再度Uさんには丼物の時は赤飯には出来ないことを伝えました。

Uさんは「そうですか。分かりました」と言われていましたが、やっぱり赤飯が欲しいのかなと思い、「もしよろしければ明日お赤飯を出させていただきましょうか」と尋ねました。Uさんは「いや大丈夫です」と言われて居室へ戻られました。


そして次の日です。Uさんのお部屋の掃除に入ったスタッフがUさんが書いた俳句を目にしました。俳句には、

【三色より 紅一色に 憧れる】

と書かれていました。


もうめちゃくちゃ赤飯食べたいですやん…


言うまでもなくUさんのその日の夕飯のご飯はお赤飯にさせてもらいました。


入居者がいくら笑顔で「大丈夫」と言ったとしても、もしかすると遠慮や申し訳ないという気持ちから言ってるかもしれません。

入居者の本音をしっかりと読み取れるようにしたいものです。

Uさん、本当に申し訳ありませんでした。


現場からは以上です。それではまた。

コッシー

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