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春のオフィス街と孤独

新入社員と見える爽やかスーツの集団とすれ違ってしまい、眩しくて目が潰れそうになる。
彼/彼女らが24卒ならば、私の1個下か同い年くらいだろう。自分よりもずっと輝いて見える。

18時頃、高層ビルと黒スーツ集団を横目に、一人早足でオフィス街を歩き抜ける。
ああ、なんて寂しいんだろう。
就職しない選択をしたのは自分なのに。


最近、孤独を感じると前頭と喉の下のあたりが締め付けられ、鼓動が速くなり、呼吸が浅くなって苦しくなる。
こんなんでメンクリに行っていいものか判断がつかないけれど、治す薬があるならば飲みたいと、精神薬の名前を思い浮かべる。


4月に入ってから数日、天気は曇りが続いていた。
私の気分は天気に大きく左右される。
空が晴れているだけで私は幸せを感じるが、
逆に朝から雨が降っていたり曇天だったりすると思考が陰鬱になり、どんなに良いことがあっても喜びの上限が低く制限されたような感覚になる。
心身から意識へ「セロトニンが全然足りない」と訴えられている気がする。
だから、毎日晴れていればこんなにも新入社員に心を乱されることはなかったかもしれない。

また、最近オキシトシンも足りていないように感じる。セロトニンはタンパク質を摂って朝日を浴びれば分泌されるので簡単だが、オキシトシンは人や動物との交流、スキンシップ、マッサージなどによって分泌されるらしく、分泌のハードルが高いと感じる。

今私は陰鬱モードなので、オキシトシン不足をこう捉えてしまう。
「あのとき就職していれば同期と飲みに行ったり先輩に人生相談したりなんかして、オキシトシン不足を簡単に解消できたのでは?」

まあ、就職したって上手くいく保証はどこにもないのだけど。

毎日フルタイム労働をしたら心が死ぬと予想してシフト自由なフリーターになったはいいものの、こうして天気などの条件によって心がガタついており、私はどうすれば健康になれるのか分からなくなってしまっている。


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