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サイバーパンク2077でニューロマンサーになれ【ゲーム感想】

俺だ、コセン・ニンジャだ。
サイバーパンク2077を知っているか?
バグまみれ、PS4のスペックを考慮しない無茶な設計、返金騒動。
プレイしていない人間なら、そのくらいだろうか。
だが、一度でもプレイした人間なら、まったく違う答えをするだろう。
入念にデザインされたナイトシティ、演出バッチリなクエストの数々、警棒からマグナム、もちろん日本刀もある豊富な武器の種類。
ステルスでも、正面突破でも、ハッキング重視でも、どんなプレイスタイルでもやれる自由な戦闘。
刀で敵を切り裂くストリートサムライにも、マグナム一丁で数多の敵を撃ちぬくデッカードにも、ハッキングだけで敵の神経回路を焼き焦がすウィザードにもなれる。
会話の種類は多く、腕っぷしで脅しをかけたり、インテリ知識で相手の弱みを握ることもできる。
サイバーパンク2077は、俺に言わせれば『理想のオープンワールドゲーム』だ。
今日は、『サイバーパンク2077』について語ろう。
なお、俺はCD Projekt RED にドーナツや等身大ゲラルト落下死石像を送られたから書くわけじゃない。
自分の意志でこの記事を書くのだ。それを忘れるな。

戦闘システム

オープンワールドゲームにおける戦闘について、俺はいつも悩んでいた。
もっさりしたモーションで剣を振り回し、戦略もなく暴れまわることしかできない特殊能力。
楽しくなかったかというと、そういうわけではない。
スカイリムでは、敵の盾を大剣の強攻撃でむりやり突破するのが好きだったし、山賊の一団に大剣一本でカチコミして勝利するのが好きだった。
ただ、もう少し良くなるんじゃないか?とは常々思っていた。
せめて、メリハリのあるモーションで敵をガンガン倒したいと。

その点、サイバーパンク2077は素晴らしい。
ビュン、ビュン、と軽快かつ鋭いモーションで刀が踊って敵を切り裂き、血祭りに上げ、俺が突撃した瞬間にそこは殺戮のバトルフィールドと化す。
もちろん、相手も撃ち返してくるから、すぐに物陰に隠れて、また突撃する。
敵の集団にヒットアンドアウェイを繰り返し、最後の一人を倒したときに、ほっと一息つく。
猪武者ではなく、ストリートサムライ。それがサイバーパンク2077だ。
銃撃戦も楽しい。
テック武器という壁を貫通できる武器を使えば、敵がガードレールの陰にカバーしてようが問答無用で撃ち抜けるし、そうでなくとも普通のFPSみたいに敵を撃ち抜くのも楽しい。
敵はいわゆるギャングやならず者だ。
会話を聞いていると、敵にも人生や生活があり、殺すのをためらってしまう。
だが、俺はどんな武器でも非殺傷設定になるテックを使っているから、安心して敵を切り裂ける。
サイバーパンク2077は、そういう懐の深いところも持ち合わせているわけだ。

ステルスでは、主にハッキングやステルス技能を使う。
監視カメラをハッキングで電源オフにするのはもちろん、近くにある電気製品をハックすれば、そこから音を出して敵を誘導したりできる。
ステルス技能の投げナイフを使えば、敵をほぼ一発で静かに倒せるし、サイバーパンク忍者になるのも可能だ。

また、ハッキングを使えば、敵の視界を奪ったり、神経回路を焼いてダメージを与えることもできる。
ストリートサムライでは真似できない、スマートな戦闘も可能だ。

自分だけの個性的な方法で、敵を処理する。それがサイバーパンクの戦闘だ。

武器の種類

めっちゃある。
ハンドガン、リボルバー、マグナム、サブマシンガン、ショットガン、ダブルバレルショットガン、スナイパーライフル、銃夢みたいな腕に仕込んだブレード、ゴリラアーム(ようは格闘)、日本刀、野球バット、しゃべる銃。
ざっと上げただけでこのくらいはある。
おそらくオープンワールドゲームではトップクラスの種類だ。
日本刀などの近接武器のモーションはさっき言った通り素晴らしいし、銃のデザインもサイバーパンクしていて最高だ。
特にシルヴァーハンドの愛銃のマロリアンアームズはモーションとデザインがとてもカッコよくて素晴らしい。

(↓これがマロリアンアームズ3516だ。どことなくデッカードブラスターの雰囲気を感じる。火炎放射オプション付き)


近接攻撃で火炎放射できるハンドガンなんて、ボーダーランズにすらないだろう。
これらを使って、ギャングやサイバーパンク特殊部隊相手に暴れまくれる。
まさに夢のような話だ。
どんなものか気になる人は、動画を探して見るといい。
きっと、自分自身で振り回したくなるはずだ。
得意の武器で仕事(ビズ)をこなす。それがサイバーパンクの流儀だ。

成長システム

レベルアップすると、能力値ポイントとスキルポイントが一つずつもらえて、それを使ってキャラクターを強化する仕組みだ。
スキルの種類は多く、カスタマイズし放題だ。
格闘強化、カタナ強化、といった近接戦闘スキル。
ハンドガン、ライフル、ショットガンの強化をする射撃スキル。
クイックハックの強化、ステルス強化、投げナイフ、敵を倒すと一定時間強化、その他もろもろのスキル。
とにかく多彩なスキルがあり、よりどりみどりでVをカスタマイズできる。
俺は、カタナが好きだ。
だから、カタナ強化スキルをガンガンとって、体力強化スキルもぐんぐんあげて、ストリートサムライビルドでギャング共を切り捨てまくってる。
俺の知ってるやつらは、ハッキング特化ビルドで神経を焼きまくったり、ハンドガンビルドで西部劇のガンマンの如く暴れまくってる。
理想の戦士になれる。それがサイバーパンクの成長システムだ。

世界観

ナイトシティ。
サンフランシスコの海岸沿いにある、都会の街だ。
税金、貧困、法律。それらから解放された、企業主体の独立都市。
だが、解放された街は、同時に混沌の温床となる。
増加するサイバー犯罪、金持ちは豪邸を持てるが貧乏人はカビの生えたシャワーつきアパートしかない住居格差、殺人と強盗は日常茶飯事な治安、高層ビル群と汚れた空気と街の僻地に広がるゴミ溜まり。
主人公のVは、ナイトシティの底辺だ。
チンピラと喧嘩したり、組織と組織の間にこぼれたケチな仕事で小銭を稼ぐ日々。
そんなある日、Vはジャッキーという男と出会う。
ジャッキーはナイトシティ生まれのナイトシティ育ちで、タフな筋肉と毛の生えた心臓、そして強い野心を持つ真の男だ。
そんな彼とつるむようになったVは、ある日デカい仕事を受けることになる。
大企業アラサカの最新技術である、生体チップを盗み出す仕事だ。
底辺から這い上がる方法。それは、デカい仕事を完遂することしかない。
しかし、ナイトシティで企業を敵に回すことは、すなわち死を意味する。
それでもVとジャッキーは二つ返事で承諾する。
なぜなら、底辺で終われないからだ。豪邸とスポーツカーの夢を捨てられないからだ。
果たして、Vはデカい仕事を成功させて、ナイトシティを這い上がることができるのか。
そして、仕事の最中に浮かび上がる謎の男、ジョニー・シルヴァーハンドとは一体。
これは、底辺であがく男とかつて伝説になった男の物語だ。

バグと不具合

サイバーパンクといえば、バグと返金騒動。
今の状況はそんなところだ。
俺はノーマルのPS4でプレイしている。
買った当初は最悪だった。
戦闘中は常にカクついたし、ロードした瞬間にカタナで敵に切りかかれば、敵の首をはねた瞬間にエラー落ちしたこともある。
サイドジョブでは、AIつきのタクシーが地中200mに沈んで進行不可能になったし、ロードしたときに俺のバイクが空中浮遊しっぱなしになったり、Vがハゲになったままになったこともある。
それでも、俺は楽しかった。
カタナを振り回したり、メインストーリーを進めたり、そのくらいなら特に支障はなかったからだ。
それに、だいたいのバグはセーブ&ロードで直ったし、エラー落ちした時はいつも面白い瞬間だったから馬鹿笑いしていた。
敵の首をはねた瞬間にエラー落ちなんてまさにそれで、死に抵抗する電子生命体の存在すら感じてサイバーパンクな気分になったくらいだ。
だから、不満はあるが買って後悔はしていない。
バグや不具合が50なら、楽しさは700くらいあるからだ。
アップデートが行われるたびに動作は安定しているし、今ではほとんどエラー落ちもしなくなった。
戦闘もしっかりできるし、順調に良くなってきていると思う。
PS4版は現在販売がストップしていると聞いたが、この調子なら、すぐに再販売できるようになると思う。
サイバーパンク2077のバグと不具合は、鋭意修正中といったところだろう。
期待してもいいはずだ。

最後に

俺はこのゲームを好きになった。
スカイリムやフォールアウトではかなわなかった、本格的なカタナをビュンビュン振り回す体験があり、ハッキングがあり、サイバーパンクがあるからだ。
ストーリーも好きだ。
俺たちにとって、2077は遥か未来だが、そんな時代になっても過去にすがりつく奴がたくさんいる。
未来の話でありながら、その未来でもノスタルジックを求めてしまう人々の物語。
これはある種の永久回帰だ。どんな時代になっても、人は過去を求め、過去に縛られてしまうということだ。
未来を切り開くには、過去を殺し、手にしたカタナで目の前の壁に切りかかるしかない。
たとえどんなに困難でも、それが苦難と後悔の道でも、そうしなければ未来はない。
サイバーパンク2077はそんなメッセージを伝えてくれる、俺はそう思う。

そして、やはり返金騒動は収まらない。
確かに、未調整で発売したのはメーカーの不手際だ。
だが、やってもいない奴らがサイバーパンク2077の事についてあれこれ口を出しているのを見てしまうと、心が痛む。
俺が言いたいのは、プレイもせずに『サイバーパンク2077=バグと不具合まみれの商品未満ゲーム』と思わないで欲しいという事だ。
数時間プレイして、それからサイバーパンク2077はクソと言うなら、俺は何も言わない。
だが、憶測とまとめサイトの断片的な情報だけで、サイバーパンク2077の価値を判断しないで欲しい。
SNSの情報と動画サイトだけでゲームの価値を決めるのは、あまりにもったいない。
こんなデジタルSNS社会だからこそ、自分自身のダイレクトな体験がもたらす経験は貴重なものだ。
その経験が自分を形作り、人生を豊かにしてくれると俺は思う。
だから、実際にプレイしてほしい。鉄くずだと思っていたものが金塊に変わるなんて、よくある話じゃないか。
サイバーパンク2077。一度は死亡判定を出されても、再びPS4に蘇ってくれると俺は信じている。
再販したサイバーパンク2077がゲーム業界にニューロマンスを広げ、それをプレイしたゲーマー一人一人が、ニューロマンサーになる。
サイバーパンク2077をプレイして、ニューロマンサーになれ。
この記事を通して伝えることは、それだけだ。

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