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風の日、ハゲの日、薄毛の日

風が強いです。

強い風は、ハゲの天敵です。

突然ですが、ぼくはハゲです。

いや、やはり薄毛です。
ぼくにも、いくばくかの誇りはあるのです。

風、強いんですよ。

ぼくはハゲないように、髪をカッチリ、ハードスプレーで固めています。

しかし、あまりにも強い風には、サスガのハードスプレーさんも役には立ちません。

前から風が吹くと、パカパカ。

横から風が吹くと、パカパカ。

ハードスプレーで固めた髪が、炊飯ジャーのようにパカパカします。

どう思います?

あなたが、ハードスプレーでハゲを隠している友達と歩いていて、そいつが炊飯ジャーになってたら。

前から風が吹くと、パカパカ。

横から風が吹くと、パカパカ。

「パカパカ、パカパカ、お前は炊飯ジャーか!!」

と突っ込んだ人。その人は、ハゲの心の友です。

見て見ぬ振りをし、気まずい思いをしている人。その人は、ハゲの単なる知り合いです。

頑張れ…!頑張れ…!と心で願っている人。その人は、ハゲをバカにしています。

しかし、ハゲは応援されたら答えたくなる生き物。

頑張れ…!頑張れ…!
ハゲはパカパカした髪を、必死に押さえています。

頑張れ…!頑張れ…!
風は、今にも、パカパカを吹き飛ばしてしまいそうです。

頑張れ…!頑張れ…!
無情にも風は、ハゲの恥部をさらけ出してしまいました。

頑張れ…!頑張れ…!
あなたは、笑いをこらえるので精一杯です。

頑張れ…!頑張れ…!
ハゲは、切ない顔であなたを見ています。

頑張れ…!頑張れ…!

頑張れ…!頑張れ…!



泣き出しそうな
ハゲ日和

心は穏やか
ツルッパゲ

おしまい。

サポートされると、僕が喜びます。僕が喜ぶと、文章のノリがポジティブになります。