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異境備忘録

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異境備忘録 意訳2

一、大綿津見神の中にて海境の大英傑と称し奉りて御姉を龍飛様、弟を龍徳様と申して御二柱神共に海宮にて勝れ給へる御方にて、龍飛様は御歳の頃十六七歳許りの御容貌にて実に御面貌の美しき事比類なし。御髪は長さ七尺許りにして其御髪を風切の冠と云ふに巻き付け給ふ。鈿は孔雀三十六尾の天真器を差し給ふ。魚鱗のつきたる青衣を着し給ひ、御腰に三十六の紫白の交りたる鱗形の長き緒を垂れ給ひ、龍頭の剣を佩き給ふ。龍徳様は御歳

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異境備忘録 意訳1

異境備忘録 意訳1

 「異境備忘録」は明治二十年に宮地水位先生が三十七歳の時に編集された、水位先生ご自身の数十年にわたる神仙界への出入秘録です

 少し前までは神仙道の道士にしか見ることの出来ない秘書であり、御神体のような扱いをされていましたが、今では複数の出版社から公刊され、またインターネット上でも国会図書館デジタルライブラリーや複数のサイトで閲覧できてしまう、ある意味では恐ろしい時代になりました

 異境備忘録は

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