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ニューギニア高地のクマ族と体の中の水の話1

本日のBGM Suzanne Vega - Book And A Cover


2020年のコミックの売り上げは鬼滅の刃が上位を独占しているそうですけど、私は2020年、本ってなんか買ったかな と考えたらワンピースの新刊しか買っていなかったようで、

小学生の頃 本屋さんが潰れるという概念が うまく呑み込めないほど本に対して娯楽性を感じていた私だったのですが、どうやらその娯楽性はアイフォーンに完全に取って代わられたようで、無料の記事やらニュースやら漫画やら 十分に楽しめるんですもの。しかも毎日新しいものがあるし。それで紙の本を読むという習慣がなくなったというのがひとつ、

もう一つには 以前 神保町の古本屋でたくさん買った古本たちが読まずに置かれているせいもありまして、新しいのを買う前に 今あるのんを読まんかい ってことで新しい本を買わなかったんでしょうね。あと外出の用事もめちゃくちゃ少なくなったから ついでに買う みたいなことも無くなりましたし。


そのたくさんある古本たちはアイフォーンサイズの文量を読むのに慣れてしまって、長い文章を読む体力が低下してしまったために読まれなかったり、あるいはアイフォーンで手に入るような新しい情報、すぐに役立つ情報、人と会話するのに必要な程度の情報、というのに比べると、紙の本を1冊読むというのはすこぶる効率が悪くて、そのあたりにも本を読まなくなった要因がありそうですね。

だからと言ってそれを軟弱であるとか、スマホ脳が悪いとかも思いませんで、飽食の時代に教養主義は流行らないのさ、なんてって斜に構えたようなことを言ったりして、遊ぶことが仕事になる時代ですからそれは大変に結構なことで、それは人類の見果てぬ夢だったわけで、それに至るステップとして教養主義なんかがあったわけですよね。

だから もっとしっかりしなきゃ とか、本を読んで知的な生活を、スマホを見る時間を少なくして副交感神経を活性化〜 なんという感じではなく、まあせっかく買ったんだしいっぱいあるし、たまには本も読んでみようかいな、ってなことで積んである本の中から なんとなく気になった本を取り出して 並べてみたらこんな感じでして↓


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無作為に選んだ7冊中4冊が 性がテーマの本ということでね、大変に健康ですね。

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これ↑を読んだところで人との会話や仕事などに いっさい役に立たない知識だけが手に入りそうですよね。まあ本を読むという体験に そう言った役に立つとかの情報を求めるというのが多分今となってはズレていて、人と共有するための情報ならスマートフォンの方がはるかに適していますものね。

本を読むというのは 時間をかけて読むことで 自身の考えに違う角度や奥行きがもたらされるものなのではないかしら。なんて これもまた見返りを求める考え方だけど。

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右上のこの本に関しては、これは「読みたい本」ではなくて「こういう本を読んでいる自分になりたい」という本ですよね。いわゆる背伸び枠と言いますかマウント枠と言いますか。大学生なんかが他者との差別化のため 周りの学生より小難しい本を読んでいる、俺。というアピールのための本ですよね。

だからこの手の本の役割としては 本棚にささっているという それだけで良くて、あとはその本棚を見た人がいい方に勘違いしてくれるという効果を狙ったものですよね。なので私もその例に倣って 今までこの本に関しては丁重に本棚の目立つところに入れて、中を読もうなどという ふしだらな考えは ついぞ今まで起こさなかったのですが、

せっかくなので この小難しそうな本を読んでみようと思いまして、目次をぱらっとめくったら興味深いタイトルがたくさん。まあだから買ったんでしょうけど。

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そのタイトルの中で一番心を惹かれたのは「精液の容器としての男性身体」というレポートでして、なので次はニューギニア高地の少数部族たちの保健体育に続きます。


高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目


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