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会計士・診断士・社労士 マルチライセンスが考える資格のミライ


はじめに

私は複数の国家資格に合格しています。また、足掛け20年以上、国家資格の勉強に関与しているその経験などを踏まえると、国家資格の受験生は、今後、数年間は明らかに増えます。そのため、取りたい資格がある場合は、1日でも早くスタートすることを勧めます。
週刊ダイヤモンドをはじめとした、ビジネス誌で定期的に資格に関する特集が組まれていることからも分かるとおり、資格の受験生が増えることにより、資格の勉強に対する注目度が上がっています。
ただ、受験生が増加する理由として、2つの方向性があると考えています。

コロナショックによる志望者増加

不景気になると資格の勉強をする人が増える。このような傾向があります。
コロナショックにより、景気が悪くなったことは周知の事実です。その間、まずは給料が必要ということで、不本意な就職をした人がいました。さらに、就職できなかった、あるいは会社が傾いたなどの理由で、失業者も増えました。
私は就職氷河期と呼ばれる世代で、27歳の時に公認会計士に合格しています。失われた30年の真っ只中だったため、景気も悪く、公認会計士に限らず国家資格の受験者が多い時代でした。歴史は繰り返されます。
また、週刊ダイヤモンドの調べよると、主要な25の資格・検定の受験者が、2020年から2021年の1年間だけで50万人も増加しています。
このように、不景気のときは資格を取って転職や、資格で一発逆転を考えている人も多くなので、当然、国家資格の受験者は増加します。また、この状況は数年続くと見込まれます。

新しい流れ、リカレントとリスキリング

リカレントとリスキリングは、今後のキャリアの大きな流れの1つになります。ここで、リカレントは「学び直し」という意味で、リスキリングは「技能の再習得」という意味になります。
働きながら、語学や会計などの勉強している方、言い替えると「学び直し」をしている人は、以前もいたのですが、それを表現することがばありませんでした。それを、リカレントというキャッチーな言葉でラベリングしたという印象があります。
これは「オゾンホール」を防ぐという課題のもと、フロンが使われなくなったことを同じような構図です。
リカレントの一環として、前向きなモチベーションを持って、資格の勉強を行う人が増えると予想されます。

多くの人が資格を目指す理由

「資格なんて取っても意味ない」
「資格はオワコン」
このような、ワードを聞くことがあります。とはいえ、やはり、資格を目指す人がゼロになることはありません。
たしかにスキルを習得するという方向性もあります。たとえば、トレンドになっている動画編集・加工のスキル、あるいはITのプログラムなどスキルがその代表例になります。ただ、これらのスキルは第三者にその能力を示すことが難しいのです。
一方、資格であれば、第三者に簡単に認識させることができます。
仮に世界一のプログラマーだとしても、見た感じではわかりません。また、そのスキルを見せてもなお、理解してもらえない可能性があります。
その点、国家資格であれば、すでにその資格自体が、社会的に認知されていることが多く、第三者に手っ取り早く、客観的に提示することができます。
弁護士や税理士であれば「バッチ」を見せるだけでわかってもらえる可能性もあります。客観性については「技術<資格」という構図なります。

一日でも早く勉強を始めた方がいい理由

今後、国家資格の受験者が、どんどん増加することが見込まれます。
国家資格は通常、一年で1回の試験というパターンが多いのです。もし合格まで、1点足らなくても「また来年」ということになります。国家資格は合格率も低く10%を切る試験も珍しくありません。
仮に合格率が10%の場合、当然、不合格率は90%になります。この不合格組がリベンジをすることを考慮すると、受験者が増加すればするほど、不合格者は年々増加することになります。
そして、不合格の層が厚くなると、初学者にとっては不利になります。だからこそ、もし取得したい資格があるのであれば、1年でも早く始めることが正解になります。
今後、取りたい資格がある場合は、1日でも早くスタートするしましょう!


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