「私の物語」より、今日の一句㉑
こんにちは、今日はひな祭り。「私の物語」も残り少なくなりました。
では、今日の一句から。
抱かれて畳に広がる夜寒かな
この句は私の処女句集「妬心」(角川書店刊)に入っています。「妬心」が出版された当初はそれほど反響はなかったのですが、その年の終わりの「俳句年鑑」の巻頭言に、草間時彦さんが今年印象に残った二人の句集として「妬心」を取り上げてくださいました。注目した句として、抱かれて・・の句をあげていただいたのですが、内容は忘れました。草間さんの紹介によって、俳句総合誌から一気に注文が来るようになりました。それなのに、小説が書けなくなるといわれて、遠ざかってしまったわたし・・
草間さんといえば、甚平や一誌持たねば仰がれず・・の方ですね。仰がれず・・だが、尊敬されるのは結社内だけのこと。よその結社から見れば他の結社の主宰など二束三文の価値もない・・と書いていた方がいて、おかしかったです。俳句の世界に関係ない人間から見れば、なおのことかも。
神保町のギャラリー&カフェバー「クラインブルー」での俳句の展示は来週8日まで。よろしければ、ご覧ください。
今日の一句に合わせた左時枝さんの絵はアマリリスです。