パブリックコメント、こんな風に書いてみた(福島第一原発・処理水処分について)

先日記事にしました、福島第一原発のトリチウム汚染水処分についての、パブリックコメント、
締切が、あっという間に来まして、あと数時間……。
月日の過ぎる速さ、恨めしゅうございます。

https://note.com/koseiken/n/n93b8df86b8f9

と愚痴ってばかりもいられませんので、
こんな感じで送ることにしました。

【全般への意見】
・東京電力から示されている原案に基本賛成。
濃度上限1500Bq/リットルとし、向こう30年かけて海洋放出する、との案です。
・上記東京電力の案に対し、経産省・原子力規制庁、環境省の見解を出して早急にもらいたい。

【規定について】
東京電力の提案通りとし、
・濃度1500Bq/リットル以下
・放出するトリチウム年間総量を、福島第一原発運用時の規制値内
を採用する

【設備に関して】
・希釈する海水とタンクから混ぜるプールの下流に、故障時の汚水受けプールを設けること。
・同汚水受けプールの下流側にゲートを設け、そのゲートは、混合プールの濃度値が基準値未満である時だけ開ける(基本閉める)こと。
・雨による溢れへの対策を講じること

【運用に関して】
・トリチウム以外の核子について、二次処理で除けることを、実証実験し、結果を考慮すること

【監査体制】
実施主体(誰が運用するか)、監督機関(許可を出すのは誰か)を早急に決めること。
現状、東電、環境省、経産省、原子力規制庁が入り乱れて発言しており、これら責任所在が定まっていない。
私案としては、実施主体は東電、監督機関を原子力規制庁とし、原子力規制庁へ運用状況から継続可否を諮問する機関として、下の評価委員会を設ける

【運用評価委員会】
・運用評価委員会を設け、四半期ごとに評価会合を開くこと。
・委員には、次の分野の専門家を入れること。
  サイエンスコミュニケータ(養成している、科学未来館、あるいは北海道大学に協力要請のこと)
  海洋生態系の地元研究者(たとえばアクアマリンふくしまの学芸員さん)
  沿岸域の植生・生態系の地元研究者(たとえば南相馬市立博物館の学芸員さん)
  沿岸域の水文学(地下水の振る舞い)の専門家
  環境化学者
  生化学・バイオ関係の研究機関からアイソトープ管理の専門家(トリチウム試薬を運用管理の経験者)

今回わたしが意識したのは、
単に「海に流す」のに賛成反対を述べるのでなく、PDCAを意識して、安全確保の仕組みを作ること
とりわけ、放出の基準づくりです。
基準値なしに、安全かどうか、リスクの大きさはどの程度に抑えられるか、議論のしようもありません。
こうした数値管理を通して、安全裏に、汚染水が処分し終えられることを願ってのことです。

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