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#140字小説『夕陽が沈む』

堤防にあぐらをかくとコンクリートから熱が伝わってくる。

今日も一日が終わった。

言葉足らずの私は今日も一人生きて一日という命が終わるのをこうして眺めている。

夕陽が沈むあの地平線にまだ見ぬ乙女が恋に胸を焦がしているのだろうか。

そんなふとした想いも波音に消されて、夜の間に間に消えてゆく。