中日ドラゴンズはなぜ弱いのか?(中日の戦力を徹底分析してみた!)

1.はじめに

2012年を最後にAクラスから6年連続で遠のき、今季(2019年)もBクラスが濃厚(6月14日現在)という結果の中日ドラゴンズ。
今年のシーズン前も数多くの解説者から最下位予想を受けていました。

そのドラゴンズの良いところと悪いところを分析していきたいと思います

まずは中日の基本データから。
(画像はセ・リーグ順位表)

6/14の試合終了時点での順位は5位。
首位とのゲーム差は8。CS出場圏内である3位とのゲーム差は6。
この状況を見ると厳しいことが分かりますね💦
今シーズンの総得点は236点(1試合平均では3.81点)でリーグ最下位
また、総失点は239点(1試合平均では3.85点)でリーグトップ
ちなみに防御率は3.75とリーグ5位であることから(失点−自責点)の値が少ないこと、つまりエラーによる失点が少なく、守備力が高いという推測ができますね。
また、打率も巨人に次ぎリーグ2位の成績を誇っていながら得点力不足に陥ってますね。


2.中日ドラゴンズの守備力


守備力が高いという推測ができたので、まずは守備の指標から見ていきたいと思います。
野球における守備の指標であるUZR(アルティメット・ゾーン・レーティング)をポジションごとに見ていきたいと思います。
(但し中日に規定守備イニング到達者がいないレフトを除きます)

まずは内野守備で1番重要と言われているショートから見たいと思います
セ・リーグでショートの名手といえば去年のゴールデングラブ賞受賞者であるカープの田中選手やDeNAの大和選手の名前が思い浮かぶ人が多いと思われますが、その2人の選手を抑えトップに立ったのはドラゴンズの京田選手で3.4という数値を残していますね。あまり名手というイメージはないですが、ゴールデングラブ賞の期待もできますね。

続いて、ホットゾーンとも言われるサードの数値を見ていきたいと思います。
去年のゴールデングラブ賞受賞者であるDeNAの宮崎選手がリーグ最下位で、ドラゴンズの高橋周平選手が6.9という好成績で他者を圧倒し、1位となっていますね。
打撃面での好成績で5月の月間MVPを受賞しているので、ベストナインとゴールデングラブ賞のダブル受賞も充分期待できます。

続いて見ていきたいのはセカンド。
セカンドの守備の名手といえばカープの菊池選手ですよね。
ドラゴンズで今シーズンセカンドに定着しているのは去年はあまり一軍の試合に出場していなかった阿部選手。堅実な守備には定評があり、今年の開幕スタメンも勝ち取りました。
この表を見ると阿部選手の数値は3.5と守備の堅実性を示しています。

このようにショート、サード、セカンドの守備の指標を見ていきましたが、守備堅めの堂上選手や高卒ルーキーの根尾選手もいることから内野守備の定位置争いが激化したドラゴンズの選手の数値は高いことが読み取れますね。

そして、ファースト
ファーストでは連続無エラー記録を作ったDeNAのロペス選手が有名ですよね
その中で中日のビシエド選手は3位で−1.0という成績ですね

続いてレフトを除いた外野手
中日では平田選手や大島選手がゴールデングラブ賞を受賞しましたね
大島選手は−0.4という成績になってしまっていますが、平田選手は5.3という好成績を収めています。

最後に捕手、中日では「加藤バズーカ」という異名を持つ加藤選手が今シーズンから正捕手に定着しました。
その加藤選手は4位で0.0(だいたい平均値)という値を残していますね。

以上の結果から中日ドラゴンズの守備力が優れていることが分かりますね。


3.中日ドラゴンズの打撃力

続いては打撃について見ていきましょう


これは中日ドラゴンズの主な選手の打撃結果です。
3割バッターが2人しかいないドラゴンズにとって3割近い打率の平田選手の離脱は痛いと言えますね。
その平田選手の離脱中に代役として出場している井領選手や遠藤選手が結果を残せていることが大型連敗せず他のチームに着いてこられている要因だと思われますね。

さて、その成績を他チームと比べて見ましょう


この表を見るとリーグの打率上位10人の内にドラゴンズの選手が3人いるということが分かりますね。
他のチームに比べても打率は比較的良い方なのではないかと思われますね

なのに何故点が入らないか?(得点力が低いか?)

下の表を見ると答えが見えてくるのではないしょうか?


その理由はホームランの少なさではないかと思われます
ホームラン上位10人のなかにドラゴンズの選手の名前は含まれておらず、チーム一位のビシエド選手も13位という結果となっています。


その理由は上の図を見ていただけるとかもしれません。

この表は球場別のホームラン数です。

これを見ると中日ドラゴンズの本拠地であるナゴヤドームでのホームラン数が多球場と比べて非常に少ないことが分かると思われますね。


また、中日の高橋選手やビシエド選手は二塁打が多くリーグ屈指の値となっています
これは中日ドラゴンズの本拠地であるナゴヤドームが広いので長打力で稼いだ二塁打だと言えますね。

またリーグの盗塁数トップはドラゴンズの大島選手で18個です。(6月17日の試合終了時点)(2位は16個)


4.中日ドラゴンズの投手力

続いては投手陣について見ていきたいと思います。

下の表はリーグの投手陣(規定投球回以上)

この表を見ると大野投手や柳投手が防御率3点近くで良い成績を収めていますね。

また、柳投手は7勝(2敗)を挙げていてリーグトップタイの勝ち数です。

(勝率は単独リーグトップ)

また、中日のチーム全体の先発投手防御率は3点台後半となっており最低限の仕事をしているということが分かります。

ではリリーフ陣の成績はどうなのか?ということになりますね

リリーフ陣の防御率も3点台後半と悪いとは言いにくい数値を残しています。

そのリリーフ陣の中には6月17日現在で最多セーブの鈴木博志投手や150km台後半の速球を投げまくるロドリゲス投手とRマルティネス投手という素晴らしい投手もいます。

しかし、リリーフ陣の敗戦数は17敗と現在チーム敗戦数36敗のおよそ半分

下の表を見てもらえると分かる通り中日ドラゴンズは5回裏終了時で同点の試合の勝率が極めて低いのもリリーフ陣に原因があると考えられます。

また、もう一つ表を見てもらいましょう。

上の表はセパ12球団のイニングごとの得点、失点、得失点差を表してます。

中日ドラゴンズは先発投手からリリーフへの変わり目である6回やそれ以降、また一点も落とせない状況である延長戦での失点が多いことが弱い原因だと思われます。

5.その他考察

また、松坂投手や笠原投手、藤嶋投手、小笠原投手など投手陣に多く故障者が出てしまっているので「投げさせすぎ」などに気を配り投手陣のケガ防止対策をするべきだと考えられます。

最後に中日ドラゴンズの補強の問題点について、投手野手共にレベルの高い外国人選手を補強できているが、外国人枠制限(同時に一軍に登録できる外国人が4人までという廃止すべき制度)によりせっかく補強した外国人選手が使えなくなってしまう。

そのため、日本人選手の補強を強めてほしい。

去年の場合は西勇輝投手(元オリックス現阪神)を補強できていれば、先発の枠に余裕ができてよかったとおもわれます。

6.終わりの挨拶

長くて読みにくい文になってしまいましたが最後まで読んでくださってありがとうございます。

7.出典

スポーツナビ https://sports.yahoo.co.jp

プロ野球データFreak https://baseball-data.com

https://mobile.twitter.com/aozora__nico2  など