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川柳で若い世代にエールを送りたい 23/6/5

1.川柳の一言コメント

「熱がある身体の芯にマグマあり」

 マグマのような高温の情熱を持っている人をイメージしました。熱すぎて近付くのが難しいかも知れません。この人は、情熱を良い方向にコントロールできれば、常識では考えられない大きな成果を上げられる筈です。

 一時期だけ熱があっても冷めてしまってはダメで、情熱は継続して燃やし続ける必要があります。現代川柳は自分を詠みますが、この人は私ではありません。創作です。こうありたかったという私の願望です。

2.私の経験で思う事

 私の中にも熱がありましたが、マグマのような高温の情熱は持った事がありません。せいぜい熱い温泉程度でしょうか。私は今まで、何か一つの、深く激しく熱中する対象を見つける事ができませんでした。

 自分のやりたい事を見つけるのは大切です。しかし、そもそも見つける前に様々な制約があるのが現実です。したい事が出来ない家庭環境にあるとか、経済的、地理的に困難だとか、前例が無いとか、性別や年齢制限で無理だとか・・・。出来ない理由を考えたら幾らでも出てきます。

 何かを成し遂げるためには、様々な障害を乗り越えなくてはなりません。多くの障害を乗り越えるためには、途中で挫折しない熱い情熱が必要です。体力、精神力、経済力、家族や友人・知人の理解も必要でしょう。「そこまで出来ないな」と思ったらそこで終わりです。

 「栴檀は二葉より芳し」という言葉があります。大成する人は、幼い時から人並外れた優れたところがあるという例えです。しかし、幼い時から誰の援助も受けず、本人の力のみで成功に至る事は無いですから、優れた才能に加えて、周りの環境や幸運に恵まれた結果、成功できるという事でしょう。

 そういう事を考えたら、「じゃあ、俺は最初から無理だな」と、凡人の私など、夢も希望も無くなります。ですから、「世の中には、才能や環境に恵まれた人も居るけれど、人は人、我は我と割り切って、さて、俺は何をしようかな」と考えるべきでしょう。

 私は今まで、熱い温泉程度の情熱を燃やして、小さな目先の目標をたくさん達成してきました。大目標も立てましたが、すぐに達成できませんから実現可能な小さな目標を達成して、次第に大きくしてく方法を取りました。私は、太陽に向けて矢を放つことは出来ませんでした。

 但し、私の現状は、大目標はおろか、「中の下」位の目標しか達成できていません。生き延びる事を優先してきたからかもしれません。怠けてはいませんが、若い頃の頑張り方が足りなかったのかもしれません。

 どうせ頑張るなら、若い頃うんと頑張って頭角を現す事が大切なようです。若い頃にある程度の成果を出せたら注目されます。注目されたら好循環が生まれる可能性が高まります。

 でも、若さに関係なく、やろうと思ったことは先延ばしにせずやるべきです。時計の針は常に進みます。人間には寿命という制限時間があります。災害、事故、事件、隠れた病気等で制限時間が短くなる事もあります。

 熱い温泉程度の情熱しか無くても、熱が無いよりはましです。才能が劣っていても環境が難しくても、時間を掛けて工夫すれば出来る事はあります。私は、「人が一年で出来る事が自分は二年かかるかもしれないけれど、あきらめずにやり遂げよう」と覚悟して続けた事があります。

3.瀬川さんの絵

 漫画家の瀬川 環さんが、この川柳からイメージした絵を描いてくれました。

熱がある身体の芯にマグマあり

 メジャーになる前の若手ミュージシャンが、街頭で歌っている場面です。寒い冬でも熱い情熱が観客に伝わっているようです。ストリートライブでチャンスを掴めるかどうか分かりませんが、何も行動を起こさず待っているだけでは絶対にチャンスは掴めません。

 年を取ると、「そんな事やっても無駄だ」とか、「世間体があるから恥ずかしい」とか、「他にしなければいけない事がある」とか、「疲れるからこの次にしよう」とか、マイナス思考と言うか、守りに入ると言うか、チャレンジ精神が減ってきます。

 若い世代の方々には、「やろうと思う事が見つかったら、とにかく始めるべきです」と、お勧めします。「鉄は熱いうちに打て」という言葉もあります。始める前から失敗を気にする必要はありません。失敗しないように進めればいいのです。

 チャレンジは年齢に関係なく出来ますが、若い方が体力的に無理が効きます。もし失敗しても、失敗を糧にやり直しが可能だし、周りで見ている年配者が「頑張ってるから応援してあげよう」と、思ってくれるかもしれません。私は、積極的な行動が運も呼び込むと考えています。

 ところで、私もまだ気持ちが若いつもりなので、出来る事をぼちぼちとやります。まだ、制限時間が少し残っているようですから。

 


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