モノの本質を見抜く。
RESTYLEはおかげさまで、この6月で創業17周年を迎えます。
これもひとえにこれまでご贔屓にして頂いたすべてのお客様と、
これまでウチで働いてくれたスタッフ達、今働いてくれているスタッフ、
そして、奥さんと子供達、父母、義父母、そのほかのこれまで関わりのあったすべての方のおかげで今があります。
感謝です。
写真のモノは捨てられるはずだったカリンの座卓天板から削り出して作ったボウルの試作品です。
手仕事で作っています。なかなかの出来です。
8月頃からはこのボウルなどのブランド、リバイブモブラープロジェクトのお店を新規オープンする予定です。
さて、この17年間はあらゆる家具、たくさんの家具達に触れてきた期間でした。
仕入れた家具、買って頂いた家具は数え切れないほどあります。数万点にのぼると思います。
中古屋なので当然、あらゆるメーカー、ブランド、デザイナー、国籍、年代、素材、作り、デザインのモノを数多く見てきました。
当たり前のことですが、これだけの数、家具に触れてきたことで良いモノとそうで無いモノの見分けがつくようになりました。
最近では、良いモノかそうでないかは、パッと見て一瞬でわかります。
その中で作りも素材も良くないのに価格(新品定価)がやたらと高いモノをよく見かけます。
そいつは(あえてそいつと呼びます)、オシャレで洗練されたネットショップがあり、カタログもかっこいい外国人を使ったり、海外で撮影されていたりしてそそられます。
インテリア雑誌なんかにも一面広告が出ていたり、なかなかのイメージ。
もちろん、そいつのパッと見たデザインもイケている。
でも、使っている材、接合部、使ってる金物関係、細部の作りなど一瞬でイマイチだとわかる感じです。
でも、定価を調べてみると驚くような価格。
こんなのをこんな値段で買う人がいることに驚かされます。
なぜこんなことが起こるのか?
そうなんです。ブランディングとマーケティングの力。
そいつにはめちゃくちゃブランディングとマーケティング(広告宣伝)に予算を注ぎ込まれていて、完全に価格に反映されています。
では、モノの価格はどうやて決まるか?
商品原価(製造コスト)+物流コスト+人件費+家賃+光熱費などその他経費+広告宣伝費+利益=商品価格
簡単に言えばこんな感じです。
商品の販売価格は需要のことがあるので、当たり前ですが価格設定に限界があります。
で、そいつは「広告宣伝費」の比率が高いので、その分自ずと製造コストを下げることになります。
その他の物流コスト、人件費、家賃、光熱費、その他の経費を削るのには限界がありなかなかここは減らせません。
なので、製造コストをカットする。
要するに安い材料で接合部も(構造)も職人ではないスタッフや機械で簡単に作れるようにし、金具もできる限り安いものを使う。
そうすると、ブランディングとマーケティングでコーティングされた、パッと見イイだけのそいつのような商品が出来上がります。
ここで勘違いして欲しくないのですが、ブランディングとマーケティングが悪いとは言っていません。
むしろ、その逆でブランディングとマーケティングは商品を売る上で必ず必要で、最強の武器です。
もっと言えば、めちゃくちゃ良い商品でもブランディングとマーケティングをしなければ誰にも気付いてもらえず、まったく売れません。
良い商品を作れば売れる!は幻想でただの自己満足の世界です。
大事なのは本質も見抜く力です。
商品の良し悪しもそうですが、なぜコレがこの価格なのか?
どこにコストがかかっていて、かかっていないのか?
なぜこの価格?
だからこのデキでこの価格なのね。
と、考えること。見抜くこと。
ちなみに、IKEAの家具がなぜ安いのか?
多くの人がモノが良くない、と思っていますが、巷で大人気の◯ーコンセ◯トと作りはほとんど変わりません。IKEAの方がイイものもある。(ディスってるわけではありません)
デザインもしっかりと北欧のデザイナーがやっています。
でも、なぜこんなにも値段が安いのか?
それは、
組み立てにすることで商品をコンパクトにして物流コストを抑え、店舗内に在庫を置くことで倉庫などの家賃を抑え、手厚い接客を無くし、倉庫兼用の店舗にして品出しの手間も省いてスタッフ最小限にし、人件費を抑えています。
そして、広告宣伝費もお金がかかるマス広告はほとんどやっていません。
自社のYouTubeチャンネルに動画をアップしたり、SNSを使ったり、カタログを発行したり、ブランディングがしっかりしていて、さらに低コストで効果的。
なので、そこそこの品質で安いんです。
しかも、実店舗はチョー楽しい。一日いても飽きません。必要のないものをたくさん買ってしまいますが。。。。。
同じ価格ならニ◯リなんかよりも断然イイと思いますよ。(ディスってるわけではありません)
ちょっと脱線してしまいましたが、
モノの価値、価格、そこには必ず理由がある。
モノの質を知った上で、モノの本質を見抜く。
これが大事です。
本質を見抜いてイイところはパクって真似をする。
これができるとイイですね。
本質を見抜く力を養っていしましょう!
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