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神父は探偵

G・K・チェスタトンの有名探偵、ブラウン神父シリーズの一作目の短編集「ブラウン神父の童心」読みました。Kindle。Kindle便利ですね〜。

ブラウン神父はカトリックの司祭です。見た目は冴えないんですよね。丸顔で眼鏡をかけていて背が低い。でも世界三大探偵の1人にあげられることもあります。あげられることもあります、ということは普通はあげられないわけで、じゃあ誰が通常あげられるかというと、まぁシャーロック・ホームズですよね。あとエルキュール・ポアロ、それにエラリー・クイーン。

で、話はブラウン神父に戻りますけど、初めて読みましたが文章結構癖ありますね。でも読みやすいんですよ、割と。不思議。シンプルだとはとても言えない描写が続くんですけどスラスラいける。
あと探偵が神父ということもあって「犯人に自首を勧める」エンドが結構ありました。まぁそういうお仕事ですもんね。これが味わいとなっていて結構いい。

ただ私があんまりな〜と思ってしまったのは登場キャラクターのフランボウ。フランス人の大男で元は泥棒です。というより怪盗といった方がいいのかな。彼をブラウン神父がお説教して真人間に戻し、フランボウは以降探偵となってブラウン神父と共に色々な事件に臨むわけですが、私このキャラクター漫画っぽいな〜と思ってしまうんですよ。この場合の漫画っぽいはあまりポジティブな意味では使っていません。

そもそもですね〜、かなり有名な泥棒だったってことはかなり罪を重ねてるはずなんですよ、フランボウ。ってことは刑務所に入れば長いこと出てこれないはずなのになんかさらっと探偵している。盗まれた人の気持ちは?あとなんかいい家に住んでるんですけど、その資金どっから出てんの?とか。フランボウに対して良い感情を持てないせいでそのお友達のブラウン神父にもいい気持ちが持てません。

付き合う友達で相手を評価するタイプの女でごめんね、神父様。でもなんか納得できない。

短編集はあっと驚く事件もあれば普通かな?というのもあり、でした。私は「アポロの眼」が好きでしたね。怪しげな宗教vs探偵という話、大好き。

このシリーズ、BBCがドラマ化して神父はロンのお父さんがやってますので、興味のある方はドラマから入るのも良いかもしれません。