見出し画像

読書の話2020:「僧正殺人事件」

ちょっと前に読んだのに書いていなかったので。

S・S・ヴァン・ダインの有名なやつですね。史上初めての見立て殺人。マザーグースの童謡に見立てる形で次々と殺されます。

みなさん、推理小説をどう読まれます?推理、しますか?

まさかと思われるかもしれませんが、私推理小説好きな割に全く犯人を当てようと思って読んだことがありません。トリックを見破ろうと思ったことすらない。ただただぼうっとまるで恋愛小説を呼んでいるようにただ最初から最後まで読んでいるだけです。こんな読み方でいいのか。

ただ、流石に何冊も読んでいると「こいつじゃないか?」とか「多分ここでなんか誤魔化してんだろうな」とか見当がつくようになるわけで、今回のこの作品も割と最初の方で「こいつじゃねえかな」と思っていたやつでした。怪しげな振る舞いのやつ出てくるんですけど、多分こいつは読者のミスリードを誘うために配置されたやつ、とか見当がつく。

なぜ犯人が僧正と名乗るのかというあたりは面白かったですが、割と普通の話でしたね。主人公と相棒の感じはなんとなく京極夏彦っぽい。割と読みにくいな、と思っていましたが、ドロシー・L・セイヤーズのピーター卿に比べればかなりマシでした。ピーター卿は必要のない引用を辞めてほしい。ドロシー・L・セイヤーズは不要な会話とか描写が多いのなんとかしてほしい……。

面白いか面白くないかでいうと「普通」ですね。僧正殺人事件を読む前にディクスン・カーとか読んだ方がいいと思います、もしあなたがまだ読んでいないのならば。