裸足にスニーカー
近藤です。
明け方に星を見るのにちょっとした覚悟がいる寒さがやってきたの山の我が家です。
子どもの頃、平日は毎日剣道の朝稽古に行っていました。ちょうど今頃の季節は夜明けで星がほとんど消えかけている時間。寒さにぎゅーっとなりながら弟とくっついて暖をとり、母の車で小学校の体育館まで通ったのでした。
靴を脱いで冷たいコンクリートの渡り廊下を歩く時、礼をして冷たい床に上がる時、道具を置いてランニングやストレッチをする時、いろいろ思い出しながら
「稽古に行ったらいつ、靴下を脱いだんだろう」
と疑問が湧きました。寒くて冷たいところばっかり踏んだ思い出は山ほどあります。
寒い時期の稽古では足の指先がぶつかったりちょっとでも踏まれたりするとものすごく痛いのでそれもよく覚えています。正座が長くなると冷たくて固い床の上では太ももまでジンジンしてきて足の感覚がなくなるのも早かったような。
休日の稽古の帰り、薄い胴着と袴のまま自転車で竹刀を挿して冷たい風の中を友達と走る時も足がジンジンしたなあ。
足の指が霜焼けで真っ赤だったこともコタツに入ると痒かったことも思い出せます。お風呂から出たら即オロナインを塗るのですが、それで歩くと床に足跡がつくので足の指が下に付かないように工夫して歩いたこともおかしな思い出。靴下を履けばよかったのに。
昨夜のことです。子どもを送っていく用事がありました。すぐそこなので裸足にスニーカーを引っ掛けて家を出ました。
「お母さん、いっつも思うけど裸足に靴履くの好きなん?」
と聞かれました。いやそんなの好きもキライもないなあ…。と思ったところ、
思い出しました!私、剣道の稽古に行く時は裸足に運動靴を履いて行ってたんだ。おしゃれなスポーツサンダルとか持ってなかったから裸足に運動靴。
素足にスニーカー、子どもには靴が臭くなるから靴下履きなさい!とか言っているくせに自分はそれがしっくりくるから「ちょっとそこまで」の時にはNo靴下。
剣道をしていたから靴下嫌いになったのか、靴下嫌いだから剣道をしていたのか。
そういえば極寒の日でも母は家の中で靴下を履いていません。祖母に至っては靴下履くと暑いけん、と言って死ぬまで家の中で靴下や足袋を履くことはなかったと思います。これは我が家の歴史なのかしら。
今の私は靴下を履くと自由を奪われた感じがしてイヤなんです。足の指が踏ん張り切れない感じもするし。特に働きが弱まる気がするのは小指。
五本指靴下を履けばいいのかな。いやーあれもダメでした。指を一本づつ個包装されてる感じが馴染みませんでした。手袋は5本指もミトンも大好きなのですが。
足の指に自由を!素足推奨!
そんなコンセプトの裸足向けスニーカーの開発とか進んでないのでしょうか。
では、また。